・パロキセチンは基質でもあり、同時にCYP2D6の強い阻害作用を有する。
・リスペリドンの主活性代謝物である9-hydroxy-risperidone(パリペリドン)は主に腎排泄性で60%がそのまま尿中に排泄され、11%が未変化体で便中に、20%がCYP3A4及びCYP2D6で代謝されると報告されている(Curr Drug Metab. 2010 Jul;11(6):516-25)
クラリスロマイシン等の強いCYP3A阻害剤との相互作用(併用注意)
併用禁忌薬
以上がCYP3A4阻害により血中濃度が上昇するため禁忌となっています。また、ボリコナゾール(商品名:ブイフェンド)はリトナビルが代謝酵素(CYP2C19及びCYP2C9)を誘導するため禁忌となっています。
CYP450-GP(CYP)社は、2012年にカリフォルニア、ビスタで設立されたバイオテクノロジー企業で、P450 リアクションフェノタイピング研究用のヒト CYP450 酵素に特異的な阻害抗体の開発・流通を専門としています。また、多数の精製ネイティブ/リコンビナント P450 酵素、ドナー肝臓由来の P450 触媒活性をもつ肝ミクロソームを提供しています。
一方、本剤はCYP3A4によって代謝されることから、CYP3A4を阻害
現在、P450 リアクションフェノタイピングに阻害剤が使用される理由は、選択性に優れているからではなく、適切な阻害抗体の利用が難しいからです。CYP450-GP(CYP) 社の P450 免疫試薬は、対応する抗原のみを特異的に認識し、肝ミクロソームにおいて触媒活性を著しく阻害(> 80%)します。CYP450-GP(CYP) 社の P450 抗体は、独自の粉末状で提供しています。
・主にCYP2D6で代謝される向精神薬には、ベンラファキシン(主にCYP2D6、一部がCYP3A4)、ボルチオキセチン、パロキセチン、アリピプラゾール(CYP2D6とCYP3A4)、ブレクスピプラゾール(CYP2D6とCYP3A4)、リスペリドン(主にCYP2D6、一部CYP3A4)、ミアンセリン、ミルタザピン( CYP2D6とCYP3A4 )
アミノ酸置換を伴うCYPの遺伝的変異は、競合阻害剤、MBI阻害剤のいずれにおいて ..
・グレープフルーツ、クラリスロマイシンはCYP3A4を阻害し、薬剤血中濃度を上昇させるため要注意。クラリスロマイシンとスボレキサント併用により起立困難を生じた症例が報告されている(クラリスロマイシン、イトラコナゾールなどはスボレキサントと併用禁忌になっている。レンボレキサントは併用注意で禁忌ではない)
図1 阻害剤/P450 抗体による、ヒト肝ミクロソームを使用した P450 が触媒する薬物代謝の阻害
Aは、CYP2C9 が触媒するトルブタミドの酸化における阻害剤の効果を示す。使用した阻害剤は、ANF(7,8-ベンゾフラボン; 50 µM)、 SPZ(スルファフェナゾール; 50 µM)、4-MP(4-メチルピラゾール; 500 µM)、KTZ(ケトコナゾール; 10 µM)、GST(ゲストデン; 50 µM)。
Bは、CYP3A4/CYP3A5 によるニフェジピンの代謝における阻害性ヒト P450 抗体の効果を示す。IgG:P450 比は 5 mg/nmol。
特定の P450 抗体は、「酵素特異的」な阻害剤と比較して、P450 への関与を識別する上で優れた結果を提示した。
・中程度以上のCYP3A阻害剤:イトラコナゾール、クラリスロマイシン、エリスロマイシン等薬物相互作用試験において、強いCYP3A4 ..
Pubっても分1のデータはみつからないんですが、ふとひっかかったのがレパグリニドとのデータ。
3Aが関与するという印象はなかったので添付文書を見たら、いろいろ併用データが載ってました。
レパグリニドの添付文書から抜粋
レパグリニドはCYP2C8で(一部CYP3A4で)
CYP3A4のレパグリニドのへの寄与は小さいが(in vitro )、 CYP2C8が阻害された場合、相対的に寄与が高まる可能性がある。
レパグリニドの肝臓への取り込みに、トランスポーターOATP1B1 の関与を示唆する報告がある
ここではCYPの阻害様式の違いについて解説しました。阻害様式を理解することで、相互作用の予測や対処がしやすくなります。まさに薬剤師が活躍すべき分野ですので、ぜひ業務に役立てていただきたいと思います。
への答えや豆知識。今回は、マクロライド系薬とCYP3A4阻害作用について。CYP3A4 ..
マクロライド系抗菌薬の多くは、肝代謝酵素CYPを阻害することが報告されており、ワルファリンやシクロスポリン等の作用を増強することが知られている。
通常はCYP阻害薬(マクロライド等)の投与を中止して濃度が低下すると相互作用は消失するが、濃度が低下した後も相互作用が持続することが報告されている抗菌薬は、次のうちどれか。
CYP3A4を強く阻害する薬 ケトコナゾールと本 CYP3A4阻害剤との ..
食品にもMBIを引き起こすものがあります。有名なのはグレープフルーツジュースです。グレープフルーツジュースに含まれるフラノクマリン類がCYP3A4を不可逆的に阻害します。
(5)「CYP3A4阻害」 を 「CYP3A阻害」 に記載整備しました。
MBIを引き起こす代表的な薬物は14員環のマクロライド系抗生物質(エリスロマイシン(エリスロシン)、クラリスロマイシン(クラリシッド、クラリス)など)です。14員環マクロライド系抗生物質はCYP3A4による代謝を受けた後、CYP3A4のヘム鉄に共有結合してCYP3A4を不活性化します。一方、16員環マクロライド系抗生物質(ジョサマイシンなど)はほとんど CYP3A4を阻害しません。
[PDF] DI トピックス Ca 拮抗薬–クラリスロマイシンの相互作用と急性腎障害
薬物の中にはCYPによる代謝を受けて高い反応性を有する代謝物へと変換されるものがあります。これら代謝物がCYPの活性中心に共有結合すると、そのCYPは不可逆的に不活性化されます。このような代謝依存的な阻害は mechanism-based inhibition(MBI)と呼ばれます。
「CYP3A4 阻害剤 エリスロイシン ジルチアゼム リトナビル イトラコナゾール等」との記載あり.
アゾール系抗真菌薬は、窒素を含む複素環を持ち、それがCYP51の活性中心に存在するヘム鉄に配位結合することでエルゴステロール合成阻害作用を発揮します。上で説明した、非特異的阻害の様式と全く同じ機序であることが分かっていただけたと思います。
ルチアゼム、ボリコナゾール、クラリスロマイシン、イトラコナゾール)、CYP3A4 ..
CYPの阻害作用(CYP3A)が強く、この経路で代謝されるほかの薬剤の血中濃度が上昇し薬物有害事象が問題となる恐れがある。(アゾール系抗真菌薬も同様である)
・グレープフルーツ、クラリスロマイシンはCYP3A4を阻害し、薬剤血中濃度を上昇させるため要注意。
アゾール系抗真菌薬はCYPを阻害するため、併用禁忌や併用注意が多い医薬品として有名ですが、実はアゾール系抗真菌薬はそもそもCYP阻害薬だということを知っているでしょうか。アゾール系抗真菌薬は、真菌の細胞膜の主要構成脂質であるエルゴステロールの生合成酵素を阻害する薬です。エルゴステロールの生合成酵素はラノステロール 14α-脱メチル酵素という名前ですが、これは別名CYP51とも呼ばれています。
また、モンテルカストはアメナメビルのCYP2C8阻害作用により代謝が抑制されることが示唆されました。 ..
シメチジンより後に開発されたファモチジン(ガスター)やラニチジン(ザンタック)では、シメチジンのイミダゾール環がそれぞれチアゾール環やフラン環に置換されており、ほとんどCYPを阻害しません。
CYP3A、P-gp に対する阻害作用を有する。[10、16.4 参照]
阻害様式から非特異的に複数のCYP分子種が阻害されると推測されますが、実際には、シメチジンはCYP2D6を、アゾール系抗真菌薬CYP3A4を強く阻害します。このような選択性は、薬物の脂溶性や分子サイズに起因すると考えられます。
本剤は、肝代謝酵素チトクローム P450(CYP)3A 阻害作用
マクロライドアレルギーの患者さん
クラリスロマイシンの併用禁忌:自閉症などに用いられるピモジド(商品名:オーラップ)、片頭痛薬のエルゴタミン製剤(商品名:クリアミン、ジヒデルゴット)及び肺動脈性高血圧薬のタダラフィル(商品名:アドシルカ)に対してはピモジド、エルゴタミン製剤及びタダラフィルの血中濃度を上げるために禁忌です。肝臓、腎臓に障害があり、痛風及びベーチエット薬のコルヒチン服薬中の患者さんでは、コルヒチンの毒性増強のため併用禁忌です。
*CYP3A4 阻害については,両方のマーカー反応を用いて評価す ..
CYPの活性中心にはヘム鉄が存在します。そしてCYPによる酸化反応には、そのヘム鉄への酸素分子の配位結合が必須です。非特異的阻害を示す薬物は窒素原子を含む複素環を持ち、それがCYPの活性中心に存在するヘム鉄に配位結合することで非特異的に複数のCYP分子種を可逆的に阻害します。
の医薬品等(CYP阻害作用を有する食品やサプリメントを含む)を担当
例えば、オメプラゾール(オメプラール、オメプラゾン)とジアゼパム(セルシン、ホリゾン)はいずれもCYP2C19で代謝される薬物であり、これらの併用で競合的阻害が発生し、ジアゼパムの血中濃度が高まったという報告があります。
– 副作用が強くあらわれることが考えられる。 – これらの薬剤がCYP3A4を阻害又はドセタキセルと
実際には基質薬剤によってCYPへの親和性は様々であり、親和性の低い薬物の代謝が阻害されその血中濃度は上昇する一方、親和性の高い薬物の血中濃度は変化しないことが多いです。
【機序・危険因子】本剤のCYP1A2阻害作用により、テオフィリンの代謝が阻害されると考.
・クロナゼパムの代謝に関わるCYP3A4活性は個体差で最大100倍程度の違いがあるといわれている
強い又は中程度のCYP3A阻害剤(イトラコナゾール、クラリスロマイシン、フルコナゾール等)との併用について教えてください。 (リトゴビ)
CYPの阻害様式は競合的阻害、非特異的阻害、不可逆的阻害の三種類があります。ひとつずつ詳しく見ていきましょう。