地球最大の毒蛇キングコブラは生息地の喪失と医薬品目的での過剰採取により準絶滅危惧種にリストアップされています。
強い毒を持ち、立ち上がると成人の目の高さまでになるヘビ、それが恐ろしいキングコブラだ。キングコブラは体長5.5メートルにまで成長する、最大の毒ヘビである。敵に直面すると、頭を持ち上げて直立し、そのまま前進して攻撃する。大きく首を広げ、犬のうなり声のような恐ろしい音を出して威嚇する。
その毒は、毒ヘビの中で最も強いわけではないが、ひとかみで注入される神経毒の量は7ミリリットルで、これは人間20人、または象1頭の致死量に相当する。幸いにも、キングコブラは用心深い性格で、可能な限り人間を避けようとする。しかし、危険を感じると非常に攻撃的になる。
キングコブラは主にインド、中国南部、東南アジアの熱帯雨林や平原地帯に生息する。生息地によって色が大きく異なる。木の上や地上、水中で生活し、主にほかのヘビを捕食する。また、トカゲや卵、小型の哺乳動物も食べる。産卵のために巣を作る、世界で唯一のヘビであり、孵化するまで巣を守る。
キングコブラは南アジアのヘビ使いが好んで使うヘビとしても知られている。聴覚はあるものの、実際には周囲の音が聞こえているわけではなく、音の代わりに地面の振動を感じ取っている。ヘビ使いは笛の音ではなく笛の形や動きでコブラを操っているのだ。
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「持続可能性は地球に暮らす人々の生死にかかわる問題なのです。」とIUCNの総裁Julia Marton-Lefèvreは言いました。「持続可能な未来は、自然そのものだけでなく、そこに依存している70億人の人類にとって、動植物の多様性、それらの環境と遺伝子を守らなくては達成することができません。最新のIUCNのレッド・リストは地球上の生命の網を守るためにリオデジャネイロに集まった世界のリーダーたちへの明快な呼びかけなのです。」
「ブラジルで開催されるリオ+20会議でスポットライトが輝く中、アマゾンでの森林伐採計画の影響についてのバードライフ・インターナショナルが分析した結果作成された2012年IUCNレッドリストでほぼ100種のアマゾンの鳥がこれまで以上に危惧度が高いカテゴリーに移動されたことは心配なことです。」とバードライフ・インターナショナルの世界調査コーディネーターのスチュアート・バッチャート博士は言っています。
外来種も食の安全、人や動物の健康と生物多様性に対して重大で急速に大きくなっている脅威の一つです。IUCNのレッドリスト・データの最新分析では外来種は両生類に対する5番目に重大な脅威であり、鳥と哺乳類にとっては3番目に大きな脅威であることを明らかにしました。気候変動と共に、外来種問題は反転させることが最も難しい問題の一つになりました。たとえばホテイアオイはアマゾン川流域を原産とする水生植物の1種ですが、アフリカにおける急速な広がりが水の供給と漁業や運輸のために内陸の水系を利用することに対する重大な脅威となっています。アフリカ全土ではその経済的影響が1億ドル相当に達していると思われます。問題の認識や防止対策、さらに早期の警告と封じ込め、抑制、駆除プログラムを含む迅速な対応システムと結びついた解決策が、外来種のマイナスの影響を減らすために地域的にも世界的スケールでも実施されなければなりません。
「グリーン経済へ移行するには、生物多様性と生態系が経済的事象の中で果たす役割を理解することが求められます。」とIUCNの生物多様性保全グループの世界理事のジェーン・スマート博士は言います。「生物多様性はグリーン経済の中の‘グリーン’の基盤です。真の持続可能な未来はリオ会議に参集したリーダーたちが生物多様性を守る一方で生計を支援しビジネスに投資の機会を提供する解決策を求めることによってのみ可能になるでしょう。」
IUCNレッドリスト最新版は中国と東南アジアの固有なヘビの10%に絶滅の危惧があることを示しています。ヘビは伝統的な薬品や抗毒素として用いられ、また食料や皮の販売による所得源です。東南アジア固有種のヘビの43%が絶滅危惧ⅠB類や絶滅危惧Ⅱ類のカテゴリーに加えられていて持続可能性のない利用により脅威を受けています。地球最大の毒蛇キングコブラは生息地の喪失と医薬品目的での過剰採取により準絶滅危惧種にリストアップされています。フロリダのエバーグレーズへの外来種として欧米で最もよく知られているビルマニシキヘビも原産地では絶滅危惧Ⅱ類にリストされており、その原因は特に中国とベトナムで食料および皮のための売買と過剰採取が主な脅威なのです。中国での保護種との指定にもかかわらず、個体数回復の様子は見られず、不法な採取が続いています。
いくつかの国では薬用動植物が人の使う薬の大部分のベースになっており、米国のような技術の発達した国においてさえ、100の処方箋薬品の半分までが野生種から作られたものです。両生類は重要な化合物がカエルの皮膚から見つかる可能性があることから新薬の研究に重要な役割を担っています。マダガスカルで最近になって発見されたカエルAnodonthyla hutchisoni,(和名未定:絶滅危惧ⅠB類)を含む両生類の41%に絶滅が危惧されています。7万種以上の植物が昔からの薬や現代の薬に使われています。今回のIUCNレッドリストの更新には食料や薬品として利用される多くの東南アジアの植物が含まれています。Tsao-ko Cardamom(ショウズク:植物名)は食用になる実が交易のために過剰採取されているために準絶滅危惧種に指定されています。幾つかの事例で過剰採取は森林伐採により環境の喪失を結びつき、その他の脅威が種を危惧種のカテゴリーにリストされる結果を招きました。ウコンの近縁種であるCurcuma candidaとCurcuma rhabdotaは共に絶滅危惧Ⅱ類に、野生のショウガの1種であるZingiber monophyllumは絶滅危惧ⅠB類にリストされています。種が提供するその他の重要なサービスには草や木による空気の質の改善とコントロールがあります。成熟した樹木の葉は1シーズンに10人の人が吸入するのと同量の酸素を作ります。それらは土をきれいにし、カーボンの溜り場になり空気を清浄化します。二枚貝軟体動物や多くの湿地植物は綺麗な水を供給するフィルターの働きを行い、カタツムリは藻の繁茂をコントロールします。アフリカでは淡水性軟体動物の42%、欧州では固有の淡水性軟体動物の68%に生息地の消滅、公害およびダムの建設により世界的な危惧が生じています。
「種の絶滅を含む生物多様性喪失を進める要因の大部分は自然における経済上の問題です。」とIUCNの種の保存委員会の議長サイモン・スチュアート博士は言います。「‘グリーン’と呼んでよい経済はそれが2010年に各国政府が合意した20の愛知ターゲットの達成を押し進める場合に限ります。
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分類: 爬虫類
IUCNのレッドリストによる
危機の評価: 危急種
食性: 肉食
寿命: 野生: 20 年
体長: 4 メートル
体重: 最大 9 キログラム
コブラの毒の合成物質は鎮痛剤や関節炎治療薬として使用されている。
成人男性(180cm)との比較
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