フォシーガの腎臓への効果について、この記事で解説したことをまとめました。
病態や飲んでいるお薬から腎機能を逆に悪くするリスクもあるため、これらの判断は時に専門医が行った方が良いもあります
糖尿病の薬なのに腎臓を守る?SGLT2阻害薬の腎保護作用について
なお、腎機能障害患者への投与について用量調節の設定はありません。
腎機能が低下すると、カリウムの尿中の排出が低下し、血中のカリウムが増えてしまうことがあります。
『研究課題名 SGLT2阻害薬における腎機能別の臨床効果と腎保護作用に関連する因子の
以上のことから、フォシーガの持つ糖やナトリウムの再吸収を抑制する働きが腎臓にとって有益な効果をもたらしていることが分かりました。
7). 腎臓:(1〜5%未満)頻尿、尿量増加、(1%未満)腎機能障害、排尿困難。
フォシーガとは?(SGLT-2阻害薬:腎臓病の新しい治療薬として)
なお、腎機能の維持は、心臓の健康を保つことにもつながっています。
実はフォシーガは、腎臓病だけでなくにも役立てられているのです。
投与の必要性を慎重に判断してください。
本剤では腎機能低下に伴う血中濃度の上昇が報告されています。
また、eGFRが25mL/min/1.73m2未満あるいは末期腎不全(ESRD)の患者を対象とした臨床試験は実施していません。
“DAPA Care”は、フォシーガの心血管、腎、臓器保護作用を評価する一連の臨床プログラム
重度の腎機能障害患者又は透析中の末期腎不全患者への投与について注意喚起しています。
フォシーガにより腎臓病の治療は格段に進歩したと考えており、当院でも積極的に使用しております。
Sglt2阻害薬の腎保護効果のメカニズムは、hemodynamic effectとして糸 ..
この原尿ですが、健常成人では、1日150Lの血液をろ過して作っています。
原尿中のブドウ糖を、そのまま外に出すともったいないため、腎臓の尿細管という所で、SGLT1、SGLT2という蛋白質を通じて、体内に再吸収されます。
SGLT1とSGLT2は両方とも、糖分の再吸収に関わっており、原尿中のブドウ糖の約9割が、主としてSGLT2により再吸収されます。
上図は、SGLT2阻害薬のカナグリフロジン(カナグル)により、腎臓の尿細管で、SGLT2が阻害され、尿中に大量の糖分が漏れる様子を描いたものです。
ところで、SGLT2阻害薬を飲むと、どのくらい尿糖が増えるかご存知でしょうか?
これは、角砂糖(1個 3~4g)では、だいたい、20個~30個分に相当します。
結構、多くの糖分が外に出ていきますね。
不全の治療薬ともなり得る SGLT-2 阻害薬の作用機序についてまとめてみました。 ..
DAPA-CKD試験の結果について柏原氏は「CKD患者を対象としたこれまでの試験の中でも画期的な試験であり、ランドマークとなるものだ」と指摘。国は、2016年に3万9000人だった年間の新規透析導入患者数を28年までに3万5000人以下に減少させることを目指しており、柏原氏は「フォシーガの承認が、目標達成への転換点となることを期待している」と話します。
フォシーガ錠10mg(アストラゼネカ株式会社)の基本情報・副作用
フォシーガ錠の利尿作用により多尿・頻尿がみられることがあり、また、体液量が減少することがありますが、特に体液量減少を起こしやすい患者として高齢者について注意喚起しています。
脱水や糖尿病ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖症候群、脳梗塞を含む血栓・塞栓症等の発現に注意してください。
腎保護作用が十分に得られない可能性がある。また、本剤投与中にeGFRが低下する ..
また2022年に日本腎臓学会からSGLT2阻害薬をどのように使うかの基準となる推奨文が出されています。
腎臓を保護する作用があることもわかりました。(16,18) 体重減少効果
タイトル:“Empagliflozin Protects the Kidney by Reducing Toxic Albumin Exposure and Preventing Autophagic Stagnation in Proximal Tubules”
著者名:Sho Matsui1, Takeshi Yamamoto1,*, Yoshitsugu Takabatake1, Atsushi Takahashi1, Tomoko Namba-Hamano1, Jun Matsuda1, Satoshi Minami1, Shinsuke Sakai1, Hiroaki Yonishi1, Jun Nakamura1, Shihomi Maeda1, Ayumi Matsumoto1, Isao Matsui1, Motoko Yanagita2,3, and Yoshitaka Isaka1
所属:
1. 大阪大学 大学院医学系研究科 腎臓内科学
2. 京都大学 大学院医学研究科 腎臓内科学
3. 京都大学 高等研究院ヒト生物学高等研究拠点(ASHBi)
DOI:
▽尿中L-FABPはSGLT2阻害薬による腎保護作用の評価項目として、下記のような論文でも活用されています。 ..
腎臓は血液を作るホルモンを分泌する臓器で、腎機能が低下すると貧血になります。
ここ数年の間に臨床で使用される機会が増えた新しい作用機序の薬剤についてお伝えしたいと ..
CKDに対してフォシーガが効果を発揮するのは、▽SGLT2を阻害することにより、近位尿細管でナトリウムが再吸収されず、遠位尿細管に到達するナトリウム量が増加することで、糸球体に向かう輸入細動脈が収縮し、糸球体内の圧力が低下すること▽こうした作用が、浸透圧利尿による体液過剰の補正・血圧低下といった作用と組み合わさり、腎灌流を改善すること――が関連している可能性が考えられています。
慢性腎臓病の治療薬フォシーガについて考える【腎臓内科医が解説】
薬剤を用いたオートファジー活性の調整は様々な疾患で試みられていますが、単純にオートファジー活性を上昇させるだけではリソソームの機能に負担がかかるだけとなり、効果が得られない疾患が多数存在します。本研究では、EMPAが単にオートファジーを亢進させるのではなく、リソソーム負担を解除し、オートファジー障害を改善させることで腎保護効果を発揮することが明らかとなりました。肥満や糖尿病だけでなく、加齢に伴う腎老化においてもオートファジー障害は生じています。今後、EMPAが幅広いCKD患者さんにおいて、腎機能低下・透析導入への進行を抑制する治療薬として活用されることが期待されます。
フォシーガ錠10mgの効果・効能・副作用 | 薬剤情報 | HOKUTO
中等度の腎機能障害患者への投与について、添付文書上、特に注意喚起していません。
ダパグリフロジン、日本で初めて慢性腎臓病に承認取得/AZ・小野
合併症に正しく対処しないと周りに回って腎機能障害を起こすことがあるので注意が必要です。
それが国際共同臨床試験によって、RA系阻害薬に糖尿病治療薬(商品名・フォシーガ)を併用すると、さらに強い腎保護作用があることが確認された。
ただし、フォシーガの腎保護効果について明らかになっていることと、明らかになっていないことがあり、積極的に使用したい場合とそうではない場合を筆者の主観で以下のように分けてみました。
このお薬は、血糖値を下げる血糖降下薬です。腎臓の近位尿細管での糖の再吸収をおさえることで、過剰な糖分を尿中へ排出させる作用があります。
7.用語解説:
(注1)SGLT2(Sodium/glucose cotransporter 2)阻害薬:
SGLT2阻害薬は、腎臓の近位尿細管でのブドウ糖の再吸収を担うSGLT2という輸送体の作用を抑制し、尿への糖の排出を促進
することで血糖を下げる作用を発揮します。日本では2014年から保険適用され、現在(2022年8月)では6種類が使用可能で
す。2型糖尿病の症例を対象としたEMPA-REG OUTCOME試験によって、SGLT2阻害薬であるエンパグリフロジンが、プラセボ
群と比較して、心血管イベントや総死亡を有意に低下させるのみならず、腎イベントを抑制する腎保護作用を有している可能
性が示唆されました。それ以降、SGLT2阻害薬の心血管イベントや腎イベントの抑制効果が多くの大規模臨床試験で報告され
ました。糖尿病治療のみならず心不全や慢性腎臓病など幅広い生活習慣病治療に適応が拡大してきています。
[PDF] 診療情報を利用した臨床研究について 虎の門病院腎センター内科では
2020年にこの腎臓を保護する効果は糖尿病じゃない腎臓病の患者さんにも効果があるという報告が出て、2021年9月より日本で糖尿病がない腎臓病にも保険適用が通り、医療機関から処方することが可能となりました。