「フォシーガが慢性心不全に使える」と聞いて、真っ先に心配になりました。


アストラゼネカと小野薬品工業は8月26日、選択的SGLT2阻害剤「フォシーガ錠」(一般名:ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物)について新たに慢性腎臓病(CKD)の効能・効果の承認を8月25日付で取得したと発表した。フォシーガは、国内で初めて正式に承認されたCKD治療薬となる。


また、CKDの初期にはほとんど無症状のため徐々に腎機能が低下していきます。

「心腎連関」とは、心機能の低下と腎機能の低下が影響を及ぼし合う現象のことです。心臓と腎臓は密接に関連しており、心疾患で心臓の機能が落ちると腎臓の働きが悪くなることがありますし、逆に、腎疾患で腎臓の働きが悪くなると、その影響で心臓の機能が低下することがあります。心不全患者の生命予後は腎機能に大きく左右されることが知られており、慢性腎臓病の患者では心血管疾患のリスクが高まることもわかっています。

株式会社社会情報サービスは、注目される疾患分野について独自調査による開発動向や開発薬の評価を分析および将来的な市場動向を予測する「CIインサイトレポート」において、この度「CKD(慢性腎臓病)」をテーマに実施し、レポートを発表した。
慢性腎臓病(CKD)治療は、これまで長年に亘ってRAS系阻害薬(ACE/ARB)を中心とした薬物療法が行われてきたが、2021年8月にSGLT2阻害薬「フォシーガ」(アストラゼネカ/小野薬品工業)がの治療薬として、国内で初の承認を取得した。調査対象医師である国内腎臓内科TOP KOLは、“当該領域は長らく新薬の参入がなかった中で、フォシーガの承認は慢性腎臓病治療において非常に革新的である”と高く評価し、同時にフォシーガの試験データ(DAPA-CKD試験)についても“当該領域で初めて精度の高い試験データが発表された”との高い評価を挙げている。
また、2022年6月に「カナグル」(田辺三菱製薬/第一三共)がの治療薬として承認を取得し、近い将来には「ジャディアンス」(日本ベーリンガーインゲルハイム/日本イーライリリー)が「フォシーガ」に次いで、の治療薬として承認取得が見込まれ、SGLT2の当該領域への参入が相次ぐ。
この様な状況下で、昨年2022年11月に日本腎臓学会から「CKD 治療における SGLT2 阻害薬の適正使⽤に関する recommendation」が発出され、TOP KOLは揃って“SGLT2の参入は当該診療のブレークスルーに繋がる”と高い期待を寄せ、同時に“SGLT2は新たに慢性腎臓病治療の中心薬に定着する”との見方を示している。
SGLT2以外にも、2022年6月に新規MRA「ケレンディア」(バイエル薬品)がを対象に上市された。また、開発段階には、GLP-1、Nrf2、ASK-1等開発後期の薬剤を始め、多くの新薬が開発参入する等、当該領域の開発状況は更に活況を呈している一方で、これら新薬に対してTOP KOLは“中心薬になるSGLT2との併用データの構築が市場浸透の重要なポイントになり得る”との見方を示している。
新たなステージに突入したCKD(/DKD)市場動向は今後更に注目が集まる。

ただし、添付文書には以下の記載がありますので、eGFRには注意が必要です。

アストラゼネカと小野薬品工業は11月30日、選択的SGLT2阻害剤「フォシーガ錠」(一般名:ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物)について、「慢性心不全」に対する効能・効果の追加承認を11月27日付で取得したと発表した。SGLT2阻害剤が、2型糖尿病合併の有無を問わない慢性心不全治療薬として国内で承認されるのは初めて。

フォシーガ は、 および においても2型糖尿病合併の有無に関わらず、CKDの治療薬として承認を取得しており、現在世界のその他の国においても審査が進行中です。フォシーガは2型糖尿病成人患者さんの血糖コントロールを改善する食事および運動療法の補助療法、および1型糖尿病 の成人患者さんに対するインスリンの補助療法を適応としています。また、本剤は2型糖尿病合併の有無に関わらず、左室駆出率が低下した慢性心不全の成人患者さんの治療薬としても承認されています。

フォシーガのCKD適応 処方増の意向は94% | 新薬の立ちイチ

患者さんから腎臓病の治療として注目を集めているフォシーガという薬についてご相談を頂くことが多くなってきたので触れたいと思います。

「心不全患者さんの約半数が診断されてから5年以内に死亡してしまうことから、生命予後を改善するベネフィットをもたらし、忍容性が良好で心血管死のリスクを低減できる治療選択肢が必要とされています。米国でのフォシーガに対する今回の承認は、あらゆる種類の心不全患者が、より健康的な生活を送るうえでの支援になります」と同社では述べている。

「フォシーガ」、CKDの適応追加 国内初、糖尿病合併の有無問わず

DELIVER試験は、2型糖尿病の有無を問わず、左室駆出率が40%超の心不全患者の治療として、フォシーガの有効性をプラセボとの比較で評価するようにデザインされた、国際共同、無作為化、二重盲検、並行群間比較、プラセボ対照、イベント主導型第3相試験。

フォシーガは、2型糖尿病合併の有無に関わらず、CKDステージ2~4、かつ尿中アルブミン排泄の増加を認める患者4304例を対象にプラセボと比較検討した国際多施設共同無作為化二重盲検第3相試験「DAPA-CKD試験」で、ACE阻害薬もしくはARBとの併用で、複合主要評価項目(腎機能の悪化もしくは死亡)のリスクを39%低下させ、また全死亡の相対リスクを有意に31%低下させたとされている。


米で心不全適応が拡大 左室駆出率を問わず使用可能に | 日刊薬業

アストラゼネカのSGLT2阻害薬「フォシーガ」が、慢性腎臓病(CKD)の適応を持つ薬剤として国内初の承認を取得しました。CKDでは、ほかにも2つのSGLT2阻害薬が最終治験を行っているほか、MR拮抗薬やNrf2活性化薬なども開発の後期段階に控えています。国内には約1300万人のCKD患者がいるとされ、治療の進展に期待がかかります。

いて 5、最適な薬物治療が導入されている症候性の慢性心不全患者(HFrEF)に対する心不

でも、ちょっと待ってください!日頃、心不全患者のケアを担当している薬剤師は思うわけです。

追加が認められた「フォシーガ」, さらなる適応拡大へ · 海外との比較で考える糖尿病治療 - エビデンスをどう活かす

フォシーガは、2型糖尿病治療薬として世界で最初に発売された選択的SGLT2阻害剤。日本では2014年3月に2型糖尿病、2019年3月に1型糖尿病の効能・効果で承認されている。

SGLT2阻害薬「フォシーガ」が米国で心血管死および心不全による入院リスクの低減の適応を拡大.

フォシーガは世界110ヵ国以上で承認されているお薬で、1型糖尿病、2型糖尿病、慢性腎臓病、慢性心不全に使用できます。

ダパグリフロジン、日本で初めて慢性腎臓病に承認取得/AZ・小野

厚生労働省は8月25日、アストラゼネカのSGLT2阻害薬「フォシーガ」(一般名・ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物)を慢性腎臓病(CKD)の治療薬として承認しました。CKD治療薬の承認は国内初。末期腎不全や透析中の患者には使用できませんが、それ以外のCKD患者には2型糖尿病を合併しているか否かに関わらず投与することができます。

SGLT2 阻害剤「フォシーガ」について、厚労省より27日付けで慢性心不全に対する効能又は効果の追加 ..

アストラゼネカの子会社であるアストラゼネカ株式会社は、2013年、フォシーガに関して、小野薬品工業株式会社 と日本におけるコ・プロモーション契約を締結しました。本契約に基づき、小野薬品工業株式会社はフォシーガの日本における流通および販売を担い、アストラゼネカ株式会社と2型糖尿病、1型糖尿病および慢性心不全においてコ・プロモーションを実施しています。両社は慢性腎臓病においてもコ・プロモーションを行います。

「7~8割の患者さんに使用できる」 慢性腎臓病に適応拡大 「フォシーガ」で死亡リスク39%低下 ..

第Ⅲ相DAPA-CKD試験においてフォシーガは、CKDステージ2~4、かつ尿中アルブミン排泄の増加を認める患者さんを対象に、アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACEi)もしくはアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB) との併用で、腎機能の悪化、末期腎不全 への進行、心血管死または腎不全による死亡のいずれかの発生による複合主要評価項目のリスクを、プラセボと比較して、39%低下させました (絶対リスク減少率 [ARR]=5.3%, p 9。フォシーガの安全性と忍容性は、これまでに確認されている安全性プロファイルと一貫していました。

慢性腎臓病患者のうち、末期腎不全や透析中の患者は適応対象外となる。

フォシーガは、基礎治療[SGLT2阻害薬の併用を除く、糖尿病や高血圧などのすべての併存疾患に対する地域の標準治療]への追加治療として1日1回投与された。DELIVER試験は、左室駆出率が40%超の心不全患者を対象に実施された試験で、6,263例の患者が無作為化された。

2022.9.15『愛媛県フォシーガCKD適応追加1周年記念講演会』

日本の治験統括医師を務めた柏原直樹氏(日本腎臓学会理事長)は「(DAPA-CKD試験は)CKD患者を対象としたこれまでの試験の中でも画期的な試験であり、ランドマークとなるもの。今回の承認は日本の多くのCKD患者にとって大きな希望となる」と話している。

適応が拡大されているなど非常に脚光を浴びているお薬になります。

心不全は慢性かつ長期的な疾患であり、時間の経過とともに悪化します1。全世界で約6,400万人が罹患しており、非常に高い罹患率と死亡率を伴うことが特徴です2,3。慢性心不全は、65歳以上で入院する方の理由として最も多い疾患で、臨床的および経済的に大きな負担となっています4。心不全は多くの場合、心臓が収縮するごとに送り出される血液量の割合の測定値である左室駆出率によって、駆出率低下を伴う心不全(HFrEF)(左室駆出率が40%以下)、駆出率が軽度低下した心不全(HFmrEF)(左室駆出率が41%~49%)、駆出率が保持された心不全(HFpEF)(左室駆出率が50%以上)といったいくつかの種類に分類されます5。心不全患者さんの約半数はHFmrEFまたはHFpEFで、予後を改善する薬物治療の選択肢がほとんどないのが現状です5,6

最近、ダパグリフロジンがCKDにも適応拡大され使用可能となった。もし、このよう ..

今回の追加承認は、左室駆出率が低下した心不全患者4744例を対象とした国際共同試験(DAPA-HF試験)の良好な結果に基づくもので、フォシーガは、標準治療との併用で、主要複合評価項目(入院または緊急受診と定義される心不全の悪化、あるいは心血管疾患を原因とする死亡)をプラセボと比べ26%低下させた。

・ジャディアンス錠 10 ㎎(189.7 円/錠)に慢性心不全の適応が追加されたため、フォシーガ錠 10 ㎎(274.3 円/

心不全は慢性かつ長期的で、時間の経過とともに悪化する疾患であり、米国では約700万人が罹患しているとしている。また、65歳以上の入院理由としてもっとも多い疾患でもあり、臨床的および経済的にも大きな負担となっている。心不全の患者全体の約半数は、駆出率が軽度低下した(HFmrEF)、または保持された状態(HFpEF)だが、これらの患者は大きな死亡や入院のリスクだけでなく、症状や身体的制限が特に大きく、生活の質が低下する。

[PDF] SGLT2阻害薬が心不全での適応追加になりました! 薬剤師大谷

今回は、そんな問題提起(過剰な心配かも?)から、適応追加のニュースを聞いて咄嗟に感じた3つの懸念事項について書きました。

合品目として選定した。また、本邦において令和3年8月4日付で「2型糖尿病を伴う慢性腎臓病」

フォシーガは2021年8月に慢性腎臓病に、2023年1月に慢性心不全の適応がHFpEFの患者さんにまで拡大されました!

フォシーガの売上は、17%増(CER ベースでは23%増)。今後主要市場において、DECLARE 試験の結果による適応追加が期待される。

フォシーガは2型糖尿病治療薬として世界で最初に発売された選択的SGLT2阻害剤。国内では2014年に承認され、2019年に1型糖尿病、2020年に慢性心不全の適応を取得している。