ジスロマックは、ファイザー社が開発した細菌感染症の治療薬です。
5類感染症のうちの1つでヒトに対して病原性があり、泌尿器・生殖器(尿道、子宮頸管などの粘膜)に感染します。粘膜から離れると数時間で感染性を失い、温度変化で容易に死滅します。
症状:尿道炎では2〜9日の潜伏期を経て排尿時にしみるような痛みの症状が現れることがあります。子宮頸管炎では無症状なことも多く、女性は気づかないことが多いです。オーラルセックスの増加により、咽頭感染している場合も数十パーセントありますが、症状がない割合も高いです。
現在は一般的にはスワブで粘膜を拭い、PCR法で診断されます。淋菌感染があるとクラミジアにも感染していることがあるので、腹痛などある場合は同時検査を行ったりします。もともとはペニシリン系などを含め、さまざまな抗生剤に感受性がありましたが、近年では耐性菌も増加してきています。第一選択薬はセフトリアキソンの単回投与となります。
しかし、これらは現在、淋菌とクラミジアのどちらにも効果が期待できません。
ジスロマックの主成分のアジスロマイシンは、細菌感染による感染症の治療に用いられるニューキノロン系の抗生物質です。
細菌は細胞の分裂によって増殖していきます。
リポゾームという器官が細胞が分裂するための原料となるタンパク質を作り出します。
アジスロマイシンはこのリポゾームの働きを抑えることで、細菌の増殖を抑え、死滅と抗菌に効果があります。
淋病の治療では、細菌の増殖を防いだり死滅させたりするが用いられます。
淋菌感染症は、淋菌(Neisseria gonorrhoeae)による感染症で、性器クラミジア感染症と並んで頻度の高い性感染症である。主に男性の尿道炎、女性の子宮頸管炎を起こす。近年、性行動の多様化を反映して、咽頭や直腸感染などの性器外の感染例が増加している。性器淋菌感染症患者の10~ 30%で咽頭から淋菌が検出され、咽頭感染では炎症症状が自覚されないか、乏しい場合が多い。
性器・咽頭の同時感染例では、性器の淋菌が消失しても、咽頭には残存し感染源となりうるので、十分な治療が必要である。
(保険適応あり)セフトリアキソン(CTRX:ロセフィン等)静注1.0g単回投与が推奨される。スペクチノマイシン(SPCM:トロビシン)は咽頭への移行が悪く効果が劣るため使用すべきではない。
(保険適応なし)セフェム系薬にアレルギーがある場合には、薬剤感受性を確認し、アジスロマイシン(ジスロマックSR)成人用ドライシロップ2g、ニューキノロン系薬またはミノサイクリン(ミノマイシン等)の使用を考慮する。CTRX、SPCM以外で治療の際は、症状が改善していても淋菌が検出されないことを確認する必要がある。
「性器周りがかゆい」「排尿時に痛みがある」このような症状があっても、なかなか人には相談しづらいものです。この記事では、性感染症のなかでも、若い方に罹患者が多い淋病(淋菌感染症)とクラミジアについて詳しく解説します。具体的な症状や治療法、治療期間についても言及していますので、「もしかして性病にかかっているかもしれない」と悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
ジスロマックはクラミジアや淋病等の性感染症など様々な細菌感染症を防ぐ効果があります。特徴・副作用・服用方法などについても紹介しています。
クラミジア感染症は性感染症の一つです。若い女性が感染することが多い病気で、不妊や母子感染症につながるので、注意が必要です。女性では、感染者との性交渉後1~3週間で、帯下(おりもの)が少し増える子宮頸管炎を発症しますが、症状の自覚がない方が半数以上います。男性では、クラミジア尿道炎として発症しし、感染した1~3週間後に比較的サラッとした尿道分泌物(うみ)や排尿時の軽い痛みが出現します。男性も症状がないことが多いのが特徴です。性行為で感染するので、パートナーの感染がわかったときは、たとえ無症状でも医療施設を受診し、ペアで治療することが必要です。そして、クラミジアが陰性になっていることを確認する必要があります。
クラミジアには、よく効く抗生物質があります。ただ、細胞壁を持たないので、ペニシリン系、セフェム系、カルバペネム系などの通常の抗生物質は効きません。他の病気でもらった抗生物質を代用するのは止めましょう。また、先進国では性感染症の原因として有名ですが、発展途上国ではトラコーマを引き起こし、これは失明につながります。クラミジアには治療薬があるため、「予防できる失明」の第一位とも言われています。気付かないでいると、母子感染を起こし、赤ちゃんで結膜炎や肺炎を起こす怖い病気でもあります。
「淋病」は正式名称を淋菌感染症といい、男性に多い性感染症です。といわれ、感染していても気づかずにいる方も多くなっています。しかし、女性も治療せずに放置しておくと、など、男女問わず適切な治療が不可欠な病気です。
染症は治療困難な感染症であった。 薬剤耐性淋菌の公衆衛生学的な問題点
クラミジア感染症は、性行為による感染等の粘膜レベルでの接触や分泌液を介して感染します。そのため、プールや温泉で感染する心配はありません。女性では、感染者との性交渉後1~3週間で、帯下(おりもの)が少し増える子宮頸管炎を発症します。さらにその菌がおなかの中に入り、卵巣や卵管の周りに癒着を起こすことがあります。しかし、症状の自覚がない方が半数以上います。この病気が蔓延する原因は、感染しても無症状の人は、治療しないまま次の感染源になることや、感染力が強いことがあげられます。感染者との1回の性交渉で淋病では約30%、クラミジアでは50%以上において感染すると言われています。また、性行動が多様化して、男女とも咽頭(のど)感染も増加してきています。子宮頸管からクラミジアが見つかった場合、無症状であっても咽頭からクラミジアが検出される割合は10-20%と報告されています。
男性では、クラミジア尿道炎として発症します。感染した1~3週間後に比較的サラッとした尿道分泌物(うみ)や排尿時の軽い痛みが出現します。男性も症状がないことが多く、20 歳代で全く無症状の男性に尿の検査を行うと、なんと4~5%でクラミジアが発見されたという報告もあります。
※クラミジア感染の治療はアジスロマイシン(ジスロマック)250mgを4錠,1回内服
※淋菌感染の治療はセフトリアキソン(ロセフィン)1gを1回点滴(15分程度かかります)
で終了します。
淋菌性咽頭感染の治療薬は?(一般)公益社団法人 福岡県薬剤師会
国内での感染者数が100万人を突破していると言われているクラミジアは、20代前半の女性や20~30代の男性に多い性病です。
女性がクラミジアに感染すると、不正出血、おりものの増加、下腹部痛などが症状として現れます。 男性は排尿時の痛みやかゆみを感じ、さらさらした尿分泌液が出たりするなど、尿道炎の症状が現れるのが一般的です。 また、精巣上体に痛みや腫れが出たり、発熱したりすることもあります。 珍しい性病ではなく、1〜7日間の治療で完治するのが一般的です。
ただクラミジアの菌の中には、クラミジア治療に用いられるジスロマックという治療薬が効かない菌もあります。 治療から2週間程度後に治癒確認検査が行われますが、ジスロマックが効かない菌の場合は効果が得られないため、治りにくい性病と言われることもあるようです。
ジスロマックが効かないタイプのクラミジアは感染者の10%と言われています。
ただ、もしジスロマックで完治しなかったとしても、他の治療薬を使えば完治できる性病です。
飲酒してしまうとジスロマックの効果が減少し、クラミジアが完全に治らなくなる恐れがあります。 クラビット
男性: 尿道からの分泌物、排尿時の痛み、睾丸の痛み。
女性: 異常なおりもの、排尿時の痛み、下腹部の痛み、不正出血などが挙げられます。
性病を放置すると、
① 重篤な病気につながる
② 不妊の不妊の原因になる
③ パートナーや周囲の人への感染拡大につながるなどのリスクがあります。
性病は、基本的に治療を受けなければ治らず、症状が消えても、治療をしなければ病原菌は体内に潜んで進行する場合あります。
例)クラミジア:男性では前立腺炎や精巣上体炎を引き起こし、女性では卵管や卵巣、骨盤腹膜癒着による不妊など。
効能・効果. 〈適応菌種〉. アジスロマイシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌. 属、肺炎球菌、淋菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カ.
「淋病を引き起こす淋菌は特に頭がいい」と、WHOの生殖医療専門医テオドラ・ウィは昨年7月の声明で言った。「新種の抗生物質を投与するたびに、淋菌は新たな耐性を獲得する」
淋病については、内服薬の効果が低く耐性菌が多いので適切な治療選択が重要であり ..
クラミジア性、淋菌(りんきん)性尿道炎の両方に効く抗生物質です。
性感染症による尿道炎は、従来はクラミジア性か、淋菌性なのか、または、重複感染なのか、の診断を受ける必要がありました。その上で、症状に合った薬で治療する必要があり、重複感染の場合は2種類の薬が必要でした。
ところが、新しい性病治療薬である「ジスロマックドライシロップ」の登場により、どちらに感染している場合も一つの薬で済むようになりました。もちろん、重複感染の場合も、このジスロマックドライシロップの服用だけで済みます。
ジスロマックドライシロップが優れている点は、1回飲み切っただけで効果が7日以上続き、ほとんどの場合、この1回の服用で完治します。
また、尿道炎の予防としても非常に効果があります。最近では、風俗店に行く前の「性病感染予防」として、ジスロマックドライシロップを飲むという使用方法も一般的になってきました(注)。
主な原因菌であるクラミジア・トラコマティス及び淋菌に対する臨床効果(有効率 ..
(注)※風俗店で挿入する「本番行為」では、必ずコンドームを着用してください。ジスロマックの服用でが予防できる性病は、尿道炎症状が主となる性感染症のみです。風俗女性には、クラミジアまたは淋菌が咽頭(のど)に生息していることが多く、口のみの性行為であるフェラチオ(オーラルセックス)だけでも、尿道炎に感染することがあります。ジスロマックドライシロップは、その感染予防にはなりますが、効果を100%保証することはできません。
その他、危険な性行為後にビブラマイシンを服用することでクラミジア、梅毒、淋病が予防できるという報告もあります。
子宮頸管からの分泌物や尿道からの分泌物を綿棒のようなものでこすって検査するのが正確ですが、特に男性では尿道に綿棒を挿入するのは痛みを伴うため、最近は尿で代用することも多いです。淋菌感染症と一緒に感染していることも多いため、淋菌とクラミジアの同時検出キットが普及しています。
東南アジアで女性と性行為をしたイギリス人男性が、既存の抗生物質が効かない史上最悪の「スーパー淋病」に感染していたことが明らかになった。
男性の半分は無症状で潜伏期間は2〜3 週間ほどです。排尿時の経度痛み、尿道からの膿が出ることがあります。 女性も無症状が多いですが、織物の出現や下腹部の痛みを感じることがあります。ほかにも不正性器出血や性交時痛や不妊の原因にもなることがあります。 淋菌の陽性者の3割はクラミジアも合併しています。
また、淋病やクラミジアは性交渉の低年齢化の影響もあり、10歳前半から ..
疲れたとき、生理前後、寝不足、ストレスが溜まったときなどに性器ちかくの水泡・腫れ・痛み・かゆみが繰り返しおこる。こんなときは、性器ヘルペスのウイルス(HSV)が考えられます。性器ヘルペスのウイルス(HSV)は一度感染してしまうと皮膚の神経をさかのぼり、体の奥に潜んでしまい、寝不足、ストレス、飲み過ぎ、風邪、女性では生理など、体の抵抗力が下がったときに再発します。最近は治療薬の進歩で、きちんと治療すれば、昔ほど怖がる病気ではなくなりました。症状の強さに関係なく、性器ヘルペスは神経のウイルス感染症ですから、塗り薬は症状を緩和したり、皮膚の保護をするだけで、根本的な治療ではありません。内服治療が基本です。出された薬は症状が無くなっても全部きちんと飲みましょう。次の再発のために取っておくことは、自覚症状だけをごまかすので、パートナーに移しやすくしてしまいます。
[PDF] アジスロマイシン単回投与製剤の女性性感染症治療への 臨床応用
男性は激しい排尿時痛、尿道からの白黄色の膿精巣当たりの腫れ痛み熱感を発症します。 女性はあまり症状が出現しないですが織物の出現や下腹部の痛みを感じることがあります。クラミジア同様に不正性器出血や性交時痛や不妊の原因にもなることがあります。 淋菌の陽性者の3割はクラミジアとも言われています。
[PDF] JAID/JSC 感染症治療ガイドライン2018―男性尿道炎とその関連疾患―
男性が淋菌に感染すると、排尿時の痛みを感じたり、尿道から白い膿(うみ)が出たりするなど、クラミジアに似た症状を発症します。しかしがあり、さらに感染を放置してしまうと前立腺炎や精巣上体炎、無精子症になる危険性もあるため、注意が必要です。
淋菌,クラミジアとも咽頭検体の一部の核酸増幅法にて検出可能である29)30)32)34)35)37)~40)
※1:淋菌は、原則点滴による治療が必要なので対面診療が必要です。
※2:梅毒の場合には治療は抗菌剤服用ですが、血液検査による治療状況の確認が必要なため、定期的な来院が必要です。
※3:当院では塗り薬のみです。外科的処置を希望される方は専門医療機関をご紹介します。
ラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、インフルエンザ菌 ..
淋菌、クラミジア、マイコプラズマ、ウレアプラズマなどが原因菌です。
性行為で感染する(性病のひとつ)ことが多く、排尿時の痛み(排尿痛、おしっこが痛い)、不快感、かゆみ、違和感などが、性行為の後、数日から2-3週間の間に起こります。ただし男性でも50%は無症状です。尿道から膿のようなものが出ることもあります。
性行為の相手の子宮口や咽頭に菌がいますので、膣性交でも口腔性交でも感染します。
通常、内服薬で(効果不良の場合には注射が必要なこともある)1-2週間で治ります。
① 尿道分泌液検査(尿道口にガラス板をあてる)を行い、同時に尿道分泌液の培養検査(尿道口に綿棒を当てるだけで尿道内の操作はしません)をします。
② 初尿(出始めの尿)をコップにとります。
③ 尿道口スメアの顕微鏡検査で、淋菌性か非淋菌性かを診断し投薬を決めます。淋菌を疑う場合にはグラム染色も行います。
④ 培養検査とPCR検査は数日から1週間後に結果が出ます。クラミジア陽性の場合には治療後に、再度クラミジアを検査して治癒を確認します。
⑤ 原因菌は1淋菌 2クラミジア 3非クラミジア非淋菌性(ウレアプラズマ、マイコプラズマなど、ウイルス、他の細菌性) ウイルスの検査およびマイコプラズのPCR検査は当院ではできませんが 治療は他の非クラミジア非淋菌性尿道炎と同じです。
尿検査は尿道の細胞や菌を集めるのが目的ですので、20ml程で十分です。逆に多すぎると細胞や菌は薄まってしまって検査が不正確になります。また受診の直前に排尿していると、菌が流されてしまって検査が不正確になります。受診の1-2時間以上前までに排尿をしておいてください。診察検査は医師(院長)のみが行い、看護師はいません。痛みのある検査や診察はありません。パートナーの治療も同時に必要です。(女性の性感染症は扱っておりません。婦人科での診察が必要)
1淋菌性尿道炎(いわゆる淋病)
CFIX 経口投薬
耐性菌の場合 :トロビシン筋注、あるいはロセフィン静注(点滴)