睡眠薬は『作用』から2つに分類、更に『構造』から5つに分かれます。
ラメルテオンは初めてのメラトニン受容体アゴニストとして開発され,不眠症治療薬として使用されている。いままでよく使われていたベンゾジアゼピン系薬物とは異なる作用機序をもち,より生理的な睡眠をもたらすことができる薬物として期待されている。今回,ラメルテオンのより効果的な臨床治療の対象・方法を検討するために,われわれが外来・病棟治療で奏効した症例をケースシリーズとして報告した。症例は若年者例4例(行動起因性睡眠不足症候群3例,概日リズム障害・睡眠相後退型1例),高齢者例5例(精神生理性不眠症2例,せん妄3例)であった。検討の結果,ラメルテオンの好適症例としては,①生活リズムの乱れによる不眠・睡眠リズム障害,②身体合併症を有し薬物忍容性の低い高齢者の不眠,③高齢者のせん妄,などが挙げられると考えられた。
睡眠薬として使用している薬剤はこれらの系統のどれかに属します。
今一番使われているのはベンゾジアゼピン系睡眠薬。
効果の短いもの、長いもの、種類がたくさんある。
ハルシオン、デパス、ユーロジンなど。
安全性も高く、たくさん飲んでも死ぬ心配はない。
睡眠薬は種類が多く、初めてだとそれぞれの薬にどのような効果があるのか把握するのが困難です。
今回は2020年7月に発売開始された依存性のリスクが低い*(参考1)、新しい睡眠薬のデエビゴを他の睡眠薬と比較しながら紹介します。
*ベンゾジアゼピン系との比較
メラトベルは国内唯一の小児で認可された「入眠困難への薬」です。
非ベンゾジアゼピン系睡眠薬というのもある。
マイスリー、アモバン、ルネスタ。
今のところ作用時間が短いものしかない。
日中の眠気やふらつきといった副作用を抑えている。
それでいて効果はベンゾジアゼピン系とほぼ同等。
ただ、抗不安作用はないので使い分けが必要。
薬価も高い。
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確かに、これらの睡眠薬は有効だ。
必要な時に確実に効くから、重宝する。
睡眠薬は、その作用メカニズムの違いから2つに分けることができます。
ただ、問題がある。依存性があるのだ。
要するに、睡眠薬なしではいられなくなってしまう。
いったん睡眠薬に頼るようになると、離れられない。
睡眠薬を飲まないと全く眠れなくなってしまう。
しかも、だんだん効きが悪くなって量が増える。
睡眠薬は、大きく2種類に分類されます。
①自然に眠りを促進する薬
②脳の働きを抑制する薬
デエビゴは①自然に眠りを促進する薬に分類されます。
このようなタイプの睡眠薬は、現在のところ2つのお薬が発売されています。
デエビゴはオレキシン受容体拮抗薬の一つです。入眠障害や中途覚醒に悩む人に適用されます(参考2)。
従来の睡眠薬は、主に脳の興奮を抑えるGABAという神経伝達物質に作用し、神経活動を抑制することで眠気を引き起こします。
しかし、これらの薬は依存性や耐性、日中の眠気などの副作用が問題となることがあります(参考3)。
デエビゴは、覚醒を保つ仕組みを抑えることで、より自然な睡眠を促します。
デエビゴは臨床試験の結果から、原発性*のみならず、うつ病などに併発する不眠症への有効性も示唆されている薬です(SUNRISE2試験)(参考4)。
*原発性とは、疾患の原因となる病気がない場合や、原因不明の場合、またはその臓器自体の病変によって引き起こされる場合を指す言葉です。
オレキシンは、脳内で作られる神経伝達物質で、主に覚醒状態を維持する役割を果たしています。
オレキシンは覚醒と睡眠のスイッチのような役割を果たしています(参考5)。
オレキシンは昼間に多く分泌される物質ですが、夜間にも一定量が分泌されています。
このオレキシンの分泌を抑制することで、覚醒状態が抑えられ、眠りを促進する仕組みとなっています。
代表的な医薬品として、デエビゴやベルソムラなどが挙げられます(参考2)。
そして他の睡眠薬からロゼレムに切り替える場合は、が必要です。
だいぶ以前に不眠症についてはお話したことがありますが、平成26年11月に全く新しいタイプの睡眠薬が発売となりましたので、改めて不眠症についてお話いたします。
(*ページの下部に睡眠薬すべての表がありますので、名前だけ記載します)
デエビゴの副作用は以下のようなものが報告されています(参考6)。薬を飲むとき、副作用を心配される方も多いと思いますが、デエビゴは使い勝手の良い薬(参考2)とされています。
・傾眠(10.7%)*
・頭痛(4.2%)
・倦怠感(3.1%)・浮動性めまい(1~3%未満)
・体重増加(1~3%未満)
・動悸(1%未満)
・筋肉痛(1%未満)
*傾眠とは、声かけや肩を叩くなど、外部からの軽い刺激で目を覚ます状態です。
デエビゴは肝機能障害患者の方に関しては禁忌に設定されています。したがって、重度の肝機能障害患者の方は服用できません(参考7)。
頭痛に関しては、メラトニン受容体を刺激することで生じる副作用です。
今回は睡眠薬の種類や強さ、市販薬との違いについて紹介します。睡眠障害の疑いや発作があり、睡眠薬をすでに服用している人もいるでしょう。ぜひ睡眠薬ごとの特徴を理解し、効果的に睡眠障害を治療する方法を学んでいきましょう。
(*ページの下部に睡眠薬すべての表がありますので、名前だけ記載します)
デエビゴは翌日仕事がある場合でも使い勝手がいい睡眠薬とされています(参考2)。
デエビゴは、服用後約1.5時間で血中濃度が最大*に達します(参考2)。
*血中濃度が最大とは、薬が体内で最も効果を発揮するタイミングを意味します。
半減期*は、デエビゴ2.5mg群が50.6時間、デエビゴ10mg群が47.4時間が平均値となっています(参考8)。薬効は服用後すぐに始まり、夜間の睡眠中に安定して効果を発揮します。
*半減期とは、体内に入った薬などの物質が、代謝や排泄などによって半分に減るまでに要する時間を意味します。
重要なのは、薬効が持続する一方で、翌朝の血中濃度が適切に減少するため、翌朝のふらつきや眠気などの持ち越しリスクが低い点です(参考2)。
(*ページの下部に睡眠薬すべての表がありますので、名前だけ記載します)
体内のホルモンに作用し自然な眠気を強める種類の睡眠薬です。
デエビゴに代表されるオレキシン受容体拮抗薬のほかに、メラトニン受容体作動薬があります。
睡眠薬全般の副作用を避けるために、以下のことに注意してください。
ロゼレムは、有効成分のラメルテオンはメラトニンと同じような働きをもっているので、睡眠を促すという作用機序です。
睡眠薬によってよく眠れるようになったという声が多くみられました。
メラトニンは夜に分泌されて、明け方に光を浴びることで減少していく物質です。
この「夜のホルモン」とも言えるメラトニンの働きを強めることで、睡眠を促す仕組みとなっています。
特徴は、オレキシン受容体拮抗薬と似ており、依存性が低い点が挙げられます。
メラトニンの作用を持つ薬は、体内の生体リズムを調整し、睡眠と覚醒のサイクルを整えることで、自然な眠りに導きます。
代表的な医薬品として、ラメルテオン、ロゼレムなどが挙げられます。
ロゼレムは強引さの少ない睡眠薬ですので、といえるかもしれません。
睡眠薬は、作用する仕組みごとに分類すると大きく2種類あります。
①脳の働きを抑制する薬
②自然に眠りを促進する薬
副作用としては、メラトニンは生理的な物質になりますので、と考えられています。
一般的に十分に睡眠を取った翌日でも、夜のある時刻になると自然と眠くなってきます。これは睡眠覚醒のリズムが体内時計の調整を受けているからです。睡眠においてこの体内時計に関係しているホルモンとしてメラトニンというものがあります。
不眠症~睡眠薬について~ | 札幌・心療内科ブログ 心療内科 精神科
脳の神経活動を抑えることで眠気を促す薬です。
大きく分けて、ベンゾジアゼピン系と非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬があります。
ジアゼピン系睡眠薬の前治療歴のある患者ではそれぞれ2.3分の短縮、1.7分
大脳辺縁系や脳幹網様体と呼ばれる脳の部分の神経活動を抑えることで、眠気を促す種類の薬です。大きく分けて、ベンゾジアゼピン系と非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬があります。
として,メラトニン受容体作動薬やオレキシン受容体拮抗薬が登場した。 ..
これは脳の松果体から分泌され、深夜に最も高い値になり、朝になると分泌されなくなります。メラトニンは脳の睡眠中枢に作用して睡眠を引き起こします。そのため、このメラトニンが分泌されると眠気を感じるようになります。このメラトニンは年齢とともに分泌量が減少するため、高齢者は朝早く目覚めると言われています。
このため,本稿では短時間型に分類した。 (1)GABA受容体作動薬(BZ系睡眠薬および非BZ系睡眠薬).
催眠作用に加えて抗不安作用・筋弛緩作用を持っています。そのため、睡眠障害に対して即効性は高いものの、服用には注意が必要な薬です(参考3)。
具体的には、ふらつき等が起きる可能性があるため、体を動かす仕事をしている人や車の運転等が必要な人は適切に医師に相談をする必要があります。
また、依存性はやや高いと言われています。代表的な医薬品として、ハルシオン、サイレース、リスミー、デパス、レンドルミンなどが挙げられます。
半減期:12〜24時間。中途覚醒や、早期覚醒に適する。 · BZD系睡眠薬(超短時間型)
現在睡眠薬は主にZ-drug(ゼッドドラッグ)、オレキシン受容体拮抗薬、メラトニン受容体作動薬というものが主となっています。