レクサプロ……最強のSSRI : 猫の欠伸研究室(アーカイブ)


社会不安障害の効能・効果が承認されるまでの国内臨床試験において、1,099例中717例(65.2%)に副作用が認められました。その主なものは以下の通りです。


レクサプロ錠10mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)

うつは甘えであるという誤解がいまだに一部では存在しますが、うつ病はれっきとした脳の病気であり、ストレスが積み重なれば誰でもうつ病を発症する可能性があります。うつ病の中でも、特に中核的なうつ病を”大うつ病性障害”といいます。その特徴的な症状を以下に紹介します。これらの症状の中の①強い抑うつ気分、または②興味や喜びの喪失を含む5つ以上の重篤な症状が存在し、2週間以上にわたり持続している時、”大うつ病性障害”と診断します。なお、症状が2から4つの場合に”小うつ病性障害”といい、また、大うつ病性の基準を満たさないうつ病症状が2年以上持続している場合には、”気分変調性障害”と診断します。

比較的新しい抗うつ薬で、うつ病や不安障害の他、不眠症やPTSD(外傷後ストレス障害)にも効果が期待できます。

安全性については、MLD-55 の安全性および忍容性プロファイルに影響を与える新たな事

本項目では、オックスフォード大学のAndrea Cipriani氏の抗うつ薬のメタ解析を参考に効果の強さランキングを紹介します。

本ガイドラインでは推奨する第一選択薬を一つに定めていません。患者さんの病像や背景、価値観を汲みつつ、それぞれの薬剤プロファイルを考慮して治療が計画されることが望ましいからです。
中等症に対しては、実臨床では、第一選択薬として新規抗うつ薬(SSRI,SNRI,ミルタザピン)がよく用いられていますが、TCA/non-TCA(ここでは、新規抗うつ薬以外の薬物でうつ病に保険適応をもつ薬物を一括してTCA/non-TCAと表記する)が用いられることもあります。新規抗うつ薬(SSRI,SNRI,ミルタザピン)はTCAに比べて抗コリン性有害作用、心・循環器系有害作用が軽減しており忍容性に優れているという考え方が主流であり、大部分の中等症や重症にはこのクラスから開始することが一般的です。もし、再発性抑うつエピソードの患者に対して過去に効果があった薬物があればその薬物を第一選択として考慮します。また、家族歴を注意深く聴取し、血縁者に効果のあった薬物も第一選択となる可能性があります。

とりわけ、現に抗うつ薬投与を受けて有効性のある小児においては、薬剤を

効能・効果は「うつ病、うつ状態」のみであり、日本ではレセプト上、パニック障害、社会不安障害、強迫性障害などには処方できない。

有効性の指標による抗うつ剤の世界ランキング(最も良い治療である可能性(%))
�@ミルタザピン(レメロン) 24.4
�Aエスシタロプラム(レクサプロ) 23.7
�Bベンラファキシン(エフェクサー) 22.3
�Cセルトラリン(ジェイゾロフト) 20.3
�Dシタロプラム(セレクサ) 3.4
�Eミルナシプラン(トレドミン) 2.7
�Fブプロピオン(ウエルブトリン) 2.0
�Gデュロキセチン(サインバルタ) 0.9
�Hフルボキサミン(デプロメール) 0.7
�Iパロキセチン(パキシル) 0.1
�Jフルオキセチン(プロザック) 0.0
�Kレボキセチン(Davedax) 0.0

レクサプロ | ウェルメッド ベスト バンコク クリニック 2025

受容率(忍容性)の指標による抗うつ剤の世界ランキング(最も良い治療である可能性(%))
�@エスシタロプラム(レクサプロ) 27.6
�Aセルトラリン(ジェイゾロフト) 21.3
�Bブプロピオン(ウエルブトリン) 19.3
�Cシタロプラム(セレクサ) 18.7
�Dミルナシプラン(トレドミン) 7.1
�Eミルタザピン(レメロン) 4.4
�Fフルオキセチン(プロザック) 3.4
�Gベンラファキシン(エフェクサー) 0.9
�Hデュロキセチン(サインバルタ) 0.7
�Iフルボキサミン(デプロメール) 0.4
�Jパロキセチン(パキシル) 0.2
�Kレボキセチン(Davedax) 0.1

このランキングからすると、有効性、忍容性ともレクサプロは優れた抗うつ剤の1つであることがわかる。


中等症・重症うつ病の薬物治療を整理する(テキスト版) | レクサプロ

長々と引用しましたが、心臓への副作用など注意すべき点はあるものの、有効性、受容性ともトップにランキングされ、その効果が期待される新しいSSRIといえそうです。

レクサプロ(エスシタロプラム)、ジェイゾロフト(セルトラリン)、パキシル ..

うつ状態では注意が散漫になったり我慢する力が弱まったりします。そのためにADHD(注意欠陥/多動性障害)と誤って診断される場合があります。特に悲しみなどの抑うつ気分や興味の喪失が目立たず焦燥感が強い場合にはADHD(注意欠陥/多動性障害)を疑う必要があります。もちろん、ADHDなどの発達障害の方が、学校や会社などの社会生活で失敗体験を繰り返すと二次的にうつ病を発症する場合もあり、その時は両方の診断がつくことになります。そうしたケースではうつ病の治療を行うだけでは不十分であり、発達障害の評価と十分な理解が必要です。

抗うつ薬21種の有効性と忍容性を検討~522試験のメタ解析/Lancet

抗うつ薬は単剤で使用し、多剤併用は行わないことを基本とします。また、第一選択薬を十分量・十分期間使用し、用量不足や観察期間不足による見かけの難治例を防止することが重要です。特に重症例の場合でECTを予定していない症例では、有害作用に注意しながら、速やかに薬物を保険診療上認められた最大用量まで増量します。薬物の代謝には個人差が大きく、患者さんによっては同じ量を服用しても血中濃度が上がりにくい可能性も考えられます。ケースバイケースで判断することですが、用量不足による無反応例や不完全寛解例があるので、有害作用に注意しながら十分な用量を使用することが重要です。第一選択薬に反応があるかどうかを判断する観察期間の長さについてもケースバイケースで決定します。例えば2週間で目処がつくこともあれば、3~4週間での見極めが困難であることも少なくありません。4~6週間、場合によっては8週間の時間をかけて、抗うつ効果が出てくることもしばしば経験します。この場合、もし可能であれば有害作用が問題とならない範囲で十分用量まで増量しておくことが望ましいでしょう。低用量で使用していると、用量不足によって反応がないのか、観察期間不足によって反応がないのか、2つの可能性を同時に考える必要が生じてしまいます。抗うつ薬を低用量で使用して反応がない場合は、有害作用が臨床上問題とならない範囲で十分量まで増量した後、4週間程度を目安に効果判定を行うのが望ましいでしょう。

うつ病(大うつ病性障害)成人患者において、検討した21種の抗うつ薬は、すべてプラセボより有効であることが確認された。

次に、ベンゾジアゼピン受容体作動薬の併用について触れたいと思います。抗うつ薬とベンゾジアゼピン受容体作動薬の併用は、治療初期4週までは脱落率を低下させるなどの有用性が報告されています(Furukawa et al, 2001)。中等症以上のうつ病では、不安・焦燥・不眠への対処としてベンゾジアゼピン受容体作動薬が必要となることが多いと思います。
しかし、ベンゾジアゼピンが必要な場合でも、最大、抗不安薬1剤、睡眠薬1剤までを原則とします。不必要なベンゾジアゼピンが漫然と投与継続された結果、過鎮静、意識障害、脱抑制による衝動性の亢進などが起こり、一見うつ病の症状が遷延ないし悪化したように見えることがあるため、漫然と継続しないよう心掛けましょう。

エスシタロプラム)の効果や副作用について | 水戸メンタルクリニック

さて、第一選択薬による治療に成功せずECTを予定しない場合、セカンドラインの治療をどのように考えるかについて紹介します。薬物療法上の対応を考える前に、まず服薬アドヒアランスについて確認します。また、現在の診断について正しいか(一般身体疾患、処方された医薬品や物質乱用による抑うつ状態、双極性障害との鑑別など)、併存障害の見落としがないか(パーソナリティ障害、不安症や自閉スペクトラム症の併存など)について再検討することも重要です。その上で、初期治療が成功しない場合の薬物療法上の対応として、①抗うつ薬の増量、②抗うつ薬の変更、③抗うつ効果増強療法、④抗うつ薬の併用が挙げられます。

四環系の強さは一番弱いのですが、即効性が改善されているので、三環系が2週間ほどかかるところを、1週間程度で効果を出せることもあります。

結果:
1979年~2016年までで28552件の引用が検索によって特定され、680件の論文が全文検索された。この中から116477人の参加者を含む522の二重盲見化比較試験が用いられた(figure1)。
Figure2は、有効性と許容性に関する適格な比較のネットワークを示しています(※○の大きさが群数、線が直接比較、線の太さが試験数の多さ)。
ミルナシプラン(SNRI、トレドミン)を除くすべての抗うつ薬は、少なくとも1つのプラセボ対照試験を受けました。
レボミルナシプラン(日本未採用)のみが、いずれのネットワークにおいても少なくとも別の薬物と直接比較されていなかった。
Figure3(プライマリアウトカム)はすべての試験のネットワークメタアナリシスの有効性と認容性のフォレストプロットを抗うつ薬とプラセボで比較しており、
有効性に関してはすべて抗うつ薬はプラセボよりも有効であり、最も効果があったのがアミトリプチリン(3環系、トリプタノール)2.13(95%信頼区間[CrI] 1・89〜2・41)で、次がミルタザピン(NaSSa,リフレックス、レメロン)、次がデュロキセチン(SNRI,サインバルタ)であった。
最も効果が低かったのはレボキセチン(SSRI,レクサプロ)1・37(1・16〜1・63)。
認容性に関しては、アゴメラチン(バルトキサン(NDDI(ノルアドレナリン・ドパミン脱抑制薬(日本採用なし)) (OR 0・84、95%CrI 0・72〜0・97)およびフルオキセチン(SSRI,日本未承認)(0・88、0・80〜96)が関連していたプラセボよりもドロップアウトが少なく、対照的にクロミプラミン(3環系,アナフラニール)はプラセボよりも悪かった(1・30、1・01〜1・68)。比較のループは8%が一致していなかった。
異質性は有効性で0.044(95%CrI 0.028–0.063)、寛容性については0.040(0.023–0.062)と推定され中程度から低いことが示唆されました。
バイアスリスクは522件の試験のうち46件(9%)はリスクが高く、380件(73%)が中程度、96件(18%)が低と評価されました。
そして証拠の確実性は中程度から非常に低かった。
Figure 4ではプライマリアウトカム(有効性と認容性)に対する抗うつ薬同士の直接比較(対面研究)を示しています。
これによるとクロミプラミン、デュロキセチン、フルボキサミン、レボキセチン、トラゾドン、およびベンラファキシンが最も高いドロップアウト率に関連する抗うつでした。
有効性についてはアミトリプチン、ミルザタピン、デュロキセチンの順でした。すべての抗うつ薬間のORの差は有効性で1・15~1・55、許容性で0・64~0・83の範囲であった。
Figure4にGRADEの判断を組み込むとアゴメラチン、エスシタロプラム、シタロプラム、およびミルタザピンの比較の大部分ではmoderateであり、
ボルチオキセチン、ネファザドン、クロミプラミン、ブプロピオン、アミトリプチリンの比較では証拠の確実性はlow,very lowであった。
figure5は、すべての研究および直接の研究における有効性および許容性についての二次元グラフであり、二次結果の結果は一次結果の結果と一致していた。
直接比較では、治療が比較の新規または実験薬である場合、同じ治療が比較のより古いまたは対照薬である場合よりも有意に有効であるように思われた(差1・18倍、95 %CrI 1・09–1・27)この新規性効果を調整すると、抗うつ薬の違いが減少しました。

【精神科医が解説】抗うつ剤(抗うつ薬)とは?

社会不安障害患者を対象とした国内第相プラセボ対照比較試験における副作用の発現状況をお示しします。

Meiji Seika ファルマ株式会社が開発

辛いうつ症状に対して高い効果が期待できる薬で、海外では不安障害の治療にも使用されています。

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社会不安障害患者を対象とした国内第相長期投与試験における副作用の発現状況をお示しします。

したエスシタロプラム錠「明治」は,レクサプロR

「抗うつ効果増強療法」においては、アリピプラゾールが日本で唯一抗うつ薬の増強療法の適用を有する非定型抗精神病薬です。国内で行われた臨床試験(Kamijima et al. 2013)で、6週間の短期投与試験で有効性が報告されています。一方、有害事象の頻度は、海外における有効性を支持する3本の先行研究(Berman et al. 2009:Berman et al. 2007:Marcus et al. 2008)と同様の傾向にあり、最も多かったものはアカシジアでした。米国精神医学会のガイドラインにおいても非定型抗精神病薬による抗うつ効果増強療法は、第一選択薬で効果が不十分であった場合の薬物治療選択肢の一つとして位置付けられていますが、非定型抗精神病薬による抗うつ効果増強療法を選択する場合は、リスク・ベネフィットを考慮した上で選択することが必要でしょう。