糖尿病の薬(SGLT2阻害薬)~スーグラ、フォシーガ等~


以下の症状は、フォシーガを飲むときに注意しておきたい重大な副作用です。


フォシーガを使用したダイエットでの注意点は、主に以下の4つです。

SGLT2阻害薬は多くのエビデンスの集積により、その有用性が世界的に注目されており、使用患者さんが増え続けている糖尿病治療薬であります。一方で、従来の糖尿病治療薬とは異なる作用機序を有しているため、SGLT2阻害薬特有の副作用に注意が必要です。なかでも糖尿病ケトアシドーシス(diabetic ketoacidosis;DKA)は、初期治療を誤ると生命にかかわる可能性が高いため、注意すべき副作用となります。今回はSGLT2阻害薬を服用する際の留意点をご紹介いたします。

フォシーガの副作用として、低血糖(血液中のブドウ糖が少なすぎる状態)が起こることがあります。フォシーガはほかの糖尿病治療薬と比べて低血糖が比較的起きにくい薬ですが、注意は必要です。

フィットクリニックでは、ルセフィと同じSGLT2阻害薬のフォシーガを含む

過度な糖質制限は、低血糖やケトアシドーシスといった重篤な副作用のリスクを高めます。ダイエットのペースを上げたい場合でも、食事の炭水化物比率は40~55%にとどめてください。

上記のような症状が出た場合、ラムネやブドウ糖、砂糖を含む飴やジュースを摂取して血糖値をあげましょう。目安としてブドウ糖であれば1回約10gです。症状が回復しない場合は、すぐに医療機関を受診してください。

フォシーガは糖質制限ダイエットに近い働きをしていると言えるでしょう。

また食事がとれないときや、ほかのダイエット薬と併用する場合は低血糖のリスクが高まります。低血糖に備えて、飴などの血糖値をあげる食品を持ち歩くと良いでしょう。

SGLT2阻害薬に1型糖尿病への適応が追加承認されて以降、高血糖ではないのにケトアシドーシスに至るeDKAの報告が増加しています。これはインスリンの中止、極端な糖質制限などが原因となっています。2022年「SGLT2阻害薬の適正使用に関する Recommendation」においても注意喚起されています。
当モニター544号(2020年11月2日付)でも紹介しましたが、eDKAの報告が14件(SGLT2阻害剤10件、SGLT2+DPP4配合剤4件)集積されましたので、再度紹介します。

フォシーガを使用すると、脂肪をため込みにくくなると言えるでしょう。

記事を読めば、副作用の初期症状や対策がわかるため、フォシーガを使用したダイエットへの不安が軽減されるでしょう。ぜひ最後まで読み、参考にしてくださいね。

症例)60代女性で糖尿病。
骨折して動けず発見され、脱水契機の高浸透圧高血糖症候群(血糖値600mg/㎗超)にて入院。補液+インスリン強化療法開始。
入院7日:糖毒性が解除され、インスリングラルギン8単位のみとなる
入院13日:フォシーガ錠10mg開始。血糖164mg/㎗
入院14日:インスリングラルギン終了
入院17日:この日は食事摂取ほぼできず
入院18日:嘔吐(おうと)、頻呼吸。pH7.02、HCO3は3mEq/L、血糖253mg/㎗、尿ケトン体(4+)。eDKA疑いでフォシーガ中止。炭酸水素ナトリウム静注、加糖リンゲル液と持続インスリン(18単位/日)開始
中止1日:嘔吐は改善するも食事できず
中止3日:アシドーシス改善も、尿中ケトン(2+)持続。糖負荷開始。持続インスリン52単位/日に増量
中止4日:食事2割摂取。尿中ケトン体(±)
中止5日:インスリン(44単位/日)に減量
中止7日:食思改善。尿中ケトン消失
中止9日:血糖も安定、持続インスリンをグラルギン8単位に戻す


フォシーガの一般的な副作用としては、以下のようなものがあります。

SGLT2阻害薬によるDKA発症の機序には、本剤ならではの特徴があります。SGLT2阻害薬を投与すると、尿糖排泄増加により血糖および血中インスリンが低下し、グルカゴン/インスリン比が増加します。その結果、肝臓では血糖低下を補うように糖産生が増加します。脂肪組織では脂肪分解が亢進し産生された遊離脂肪酸が肝臓でケトン体に変わっていきます。SGLT2阻害薬により、全身エネルギー代謝としてはブドウ糖利用から脂質利用の割合が増え、増加したケトン体もエネルギー源として心臓などに好影響を与えることが報告されています。しかし、そのような状況のなかで、不適切なインスリン減量/中断や極端な糖質摂取不足、脱水などの誘因により、この流れが増強されると、酸性物質である血中ケトン体が急増しDKAが発症します。有益とも考えられているケトン体を増加させ過ぎないことが重要です。

カナグル、フォシーガ、スーグラ、ジャディアンス、ルセフィ、デベルザ など

DKA回避のためには、明らかになっているこれらの原因や誘因をできるだけ取り除いていくことが重要です。とくに注意すべきはインスリン分泌能が極端に低下した患者さんですので、2型糖尿病として治療中の患者さんに対しても、一度は空腹時血清Cペプチドを測定して患者さんのインスリン分泌能を評価しておきましょう。
SGLT2阻害薬内服中は、インスリン不足のほかに糖質不足や脱水も重要な誘因リスクとなりますので、周術期やシックデイなどの際の一時休薬を必ず守りましょう。

GLP-1受容体作動薬とフォシーガの主な違いは以下の通りです。

SGLT2阻害薬は血糖降下や体重減少だけではなく、様々な代謝への好影響、心血管イベントや腎機能低下、脂肪肝などに対する影響が報告されています。一般的に、1型糖尿病患者が糖尿病性ケトアシドーシスになるのは高血糖のときであるため早く気づくことが出来ますが、SGLT2阻害薬を飲んでいるとケトン体が発生しやすく、また血糖値が上がらないので、気づくことが遅れてしまう可能性があるのです。

ちなみにSGLT2阻害薬を飲むと、尿糖の排泄量は、1日 60g-100g 増えます。

一方でSGLT2阻害薬のダパグリフロジン(商品名:フォシーガ)は慢性心不全の適応が新たに追加されました。今後使用患者も増えることが予測されるSGLT2阻害薬を有効かつ安全に使用していきましょう。

国内で販売中のSGLT2阻害薬は、2020年1月現在6種類7剤あります。

eDKAは高ケトン血症(血中総ケトン体≧3mmol/L)、アシドーシス(動脈血PH≨7.30、重炭酸塩 HCO3≨18mEq/L)で診断されます。嘔気(おうき)などのDKAの兆候を見逃さないこと、血糖が正常でもDKAを除外しないこと、通常のDKAと治療方法が異なることに注意が必要です。通常の処置に加えて、不足した糖質とインスリン、両方の追加投与が必要になります。(全日本民医連医薬品評価作業委員会)

※6)J-STAGE「心臓 SGLT2阻害薬と心不全予防」

これまで日本人の2型糖尿病では、早くからインスリン分泌能が低下してしまう痩せた患者が多かったのですが、最近では高脂肪食や運動不足を背景にインスリン抵抗性が前面に出た、肥満した患者が増加してきました。肥満を伴う患者の体重をいかに管理するかという問題が指摘されているなか、尿糖の再吸収を抑制し、余剰な糖を尿中に排出させて血糖降下作用を発揮するという、インスリンに依存しない新しい作用機序を持つSGLT2阻害薬が登場しました。

[PDF] フォシーガ錠を服用される 1型糖尿病の方・ご家族の方へ

この記事ではフォシーガの副作用に気がつくために知っておきたい初期症状や、重大な副作用にならないための注意点を解説しています。

注意点 | フォシーガ錠 | 小野薬品の薬を使用されている方へ

SGLT2阻害薬は、腎臓で原尿からのグルコースの再吸収を担っているSGLT2の活性を阻害し、尿糖排泄を促進させ血糖を下げる薬剤です。また、エネルギー源であるグルコースを尿糖として排泄しエネルギーバランスが負になるため、脂肪の分解が亢進することで体重減少効果があります。

フォシーガの副作用は?初期症状やダイエットにおける注意点を解説

アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:ステファン・ヴォックスストラム)と小野薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:相良 暁)は、アストラゼネカの選択的SGLT2阻害剤「フォシーガ®錠5mg、10mg(一般名:ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物、以下、フォシーガ)」について、2型糖尿病合併の有無に関わらず、「慢性腎臓病(ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く)」の効能又は効果の追加承認を、8月25日に取得しましたので、お知らせします。

フォシーガ錠を処方するときに、上表を用いて問診を行ってください。

掲載する情報は、医療関係者を対象に作成されたもので、一般の方に対する情報提供を目的としたものでないことをご了承ください。
・具体的な相談については、主治医やかかりつけの薬剤師にご相談ください。
・自己判断で服用を中止しないでください。
・治療・処方に関する個別の相談には応じかねます。

フォシーガ錠10mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)

フォシーガを飲むと脱水症状があらわれる場合があります。フォシーガによって尿の量が増え、体から水分が失われやすくなるためです。

[PDF] 慢性心不全治療薬としての SGLT-2 阻害薬について

SGLT2阻害薬はりんごの樹皮に含まれる尿糖排泄物質であるフロリジンという成分に数々の修飾を加える事で活性や長時間作用性を高めた(1日中効いている)。

SGLT-2 阻害薬のフォシーガ錠が 2020 年に慢性心不全の効能が追加承認され ..

脱水を予防するため、フォシーガ服用中はこまめな水分補給を心がけましょう。とくに、運動後や暑い時期は意識して水分をとる必要があります。