イソトレチノインが酒さ(赤ら顔)に効く理由は、主に3つあります。
紅斑毛細血管拡張型の酒さや、病気ではなく、いわゆる体質的な赤ら顔に対しては、Nd:YAGレーザーによるレーザーシャワーやポテンツァ、ジュベルックやプルリアルの水光注射や手打ち注射、ホームケアでの高濃度脂溶性ビタミンCや両親媒性ビタミンCの使用が効果的です。レーザーの詳細に関してはの項を、ポテンツァに関してはの項をご参照下さい。各種ピーリングも効果がありますのでご検討下さい。
そんなイソトレチノインの効果に関する悩みを当記事では解決します。
1日20mgの内服で効果がみられることが多いですが、治りが悪い場合や早めの改善を希望される場合には1日30〜40mgに増量します。
イソトレチノインの内服によって生じる乾燥症状が強い場合、20mgカプセルを2日に1回の内服に減量することもあります。
イソトレチノインは脂溶性で食後に内服することで吸収されますので食後(食直後)に内服してください。
鼻の中心部が中学生の頃から赤い20代前半の男です。赤くなっている鼻の中心部は手触りが違い、ツルツルしていて弱そうな肌です。何年も洗顔料や化粧品は使用していません。先日、皮膚科へ行きました。 軽度の鼻瘤と脂漏性皮膚炎と診断されました。脂漏性皮膚炎にはイソトレチノインの効果が期待できるとのことでした。飲む量は40mg(体重の半分)を一年間。赤みに関しては残る可能性があり、その場合はフォト治療で対処すると説明を受けました。自身でも皮膚炎について調べていると以下のような情報がヒットしました。
・皮脂が出るのは回復の証である。
・皮膚が赤くなっているのは肌が弱くターンオーバーがすでに早い状態であるためレーザー治療は勧められない。
・イソトレチノインは皮脂の分泌を抑える。
・イソトレチノインによって傷の治りが遅くなる。
以下質問です。
赤ら顔・酒さの治療で用いられる外用薬には、次のようなものがあります。
イソトレチノイン使用時のリスクと注意点は以下のとおりです。アクネトレント、ロアキュタンどちらも共通の注意事項です。
イソトレチノインは、内服の積算量が120mg/kg以上になると再発予防につながると考えられています。
赤ら顔・酒さの治療で用いられる内服薬には、次のようなものがあります。
2010年に日本医科大学卒業後、名古屋大学医学部皮膚科入局。同大学大学院博士課程修了後、アメリカノースウェスタン大学にて、ポストマスターフェローとして臨床研究に従事。帰国後、同志社大学生命医科学部アンチエイジングリサーチセンターにて、糖化と肌について研究を行う。専門は一般皮膚科、アレルギー、抗加齢、美容皮膚科。雑誌を中心にメディアにも多数出演。著書に『皮膚科医が実践している 極上肌のつくり方』(彩図社)など。
副作用を防ぐためには、日焼け止めや日傘などを使った日焼け対策をしたり、保湿剤などで肌の保湿を行ったりすることが大切です。
酒さでは、ニキビのような毛穴のポツポツした赤みも症状としてみられます。
明らかな原因が分かっていませんが、遺伝的要因に加えて、血管や神経の反応亢進や皮膚の常在菌が不安定になる、皮脂の分泌の増加などが関与していると考えられています。赤ら顔(酒さ)を悪化させる要因を除去しながら、コントロールすることが重要となります。
可能であれば、イソトレチノインの開始前や治療中に適宜産婦人科で妊娠反応検査を受けられることをお勧めします。
イソトレチノイン開始前と開始後は適宜血液検査を受けていただきます。肝機能や脂質異常等の副作用チェックのための採血です。
テトラサイクリン系抗生物質(ミノマイシンやビブラマイシン等)、トレチノイン外用剤やレチノール配合剤・ビタミンA製剤とは一緒に使うことができません。
IPL(フォトフェイシャル®)やレーザーによる施術は6ヶ月間休薬をしてから可能です。その他の施術は皮膚の状態によって可能です。
夜間の車の運転や機械の操作はおやめください。
直射日光や湿気を避けて25度以下の室温で保管してください。
イソトレチノインには以下のような副作用が見られることがあります。
酒さ・酒さ様皮膚炎の治療方法は、症状の程度や患者様の希望などによって選択されます。当院では、患者様の状態や希望に応じて、以下のような治療方法をご提案しています。
下記に当てはまる方は、イソトレチノインを処方できない可能性があります。
なお、こうした疾患は酒さと合併して発症していることが珍しくありません。例えば、アレルギー性皮膚炎の治療だけに専念してステロイド外用薬を処方したことで、内攻していた酒さを顕在化してステロイド酒さと診断されてしまうケースなどが見られます(ステロイド外用薬は一時的な効果を現すものの、長期的には酒さを悪化させることが多いです)。
また、酒さの症状を緩和させるためにスキンケアもとっても大切です。
メトロニダゾールは日本でも比較的使い易い薬剤です。
メトロニダゾールは、酒さに対して付け薬としてだけでなく内服しても効果的な治療薬です。
特に、デモデックス(ニキビダニ)が関与している丘疹膿疱性酒さで良好な効果を示します。
治療の副作用として、頻度は少ないのですが脳症、神経障害やけいれんの発症が報告されています。
アルコールと一緒に摂取すると頭痛の危険性もあります。メトロニダゾールを服用中の患者は、厳密には、アルコールを避ける必要があります。
イソトレチノインは医薬品医療機器等法上、未承認医療機器です。
しかし、赤ら顔と一重に言っても種類はさまざまで、治療方法も症状により異なります。
赤ら顔でお悩みの方は一度あつた皮ふ科クリニックでご相談ください。
確立された治療は未だありません。
酒さの治療は、基本的に悪化因子と考えられている紫外線暴露、寒冷・温熱刺激、香辛料などの刺激物の摂取、飲酒などを可能な限り避ける必要があります。
日焼け止め、保湿などによるスキンケアが非常に重要です。
昔から顔が赤いという人は、酒さの可能性があります。(診てみないとわからないですが)
重要なのは、酒さと合併している疾患の治療を同時並行的に行うことです。
イソトレチノインが酒さ(赤ら顔)の改善に効果を示す理由は主に3つあります。
Vビーム(Vbeam)とは、顔の赤み・赤ら顔・毛細血管拡張症に使用するレーザーで、保険診療での肌の赤みの治療でも使用できるレーザーです。
副作用に対して不安を感じる患者様もいらっしゃるかもしれませんが、
1.イソトレチノインは赤みに効くのでしょうか?服用した場合、赤み、鼻瘤、脂漏性皮膚炎が悪化する可能性はあるのでしょうか?
2.皮脂や赤み、ターンオーバーの仕組みについても教えていただけるとうれしいです。(皮脂が抑えられ、傷の治りが遅くなることによって悪影響があるのか?)
3.鼻瘤と脂漏性皮膚炎の治療法としてイソトレチノイン服用後、赤みが残った場合はフォト治療というのは方法として合っているのでしょうか?順番は問題ないのでしょうか?
4.やはり脂漏性皮膚炎の疑いのある箇所にVビーム、ICONは良くないのでしょうか?(炭酸ガスレーザーについても教えて頂けると嬉しいです。)
イソトレチノインの効果を高めるため、保湿ケアを徹底しましょう。
1~3番目の項目に加えて、4番目・5番目に当てはまる場合は酒さの可能性があります。
酒さはセルフケアだけでは改善が難しい病気です。しかし、適切な治療を行えば症状の緩和を目指すことができます。医療機関専売のクリームなどで症状が改善することもありますので、酒さでお悩みの方はご相談ください。
イソトレチノインの治療に関して気になっている方はぜひ最後までお読みくださいね。
イソトレチノイン20mg錠を1日1回から開始します。
*体重が70kg以上の方は1日30〜40mgから開始することもあります。
イソトレチノインの副作用として、主に以下のようなものがあげられます。
赤ら顔・酒さの原因はまだはっきりとわかっていません。遺伝的要因や免疫の不調、末梢血管の拡張を司る神経や血管の構造的な問題、皮膚の常在細菌を抑制するためのタンパク質の問題やニキビダニの関与などが考えられています。
イソトレチノインの効果を感じるまでの期間は、個人差があります。
酒さの治療は、治癒というよりも寛解や緩和を目指す、症状のコントロールを目的としています。自宅でスキンケアなどをするだけでは改善がむずかしく、医療機関での適切な治療(外用薬、内服薬、レーザー治療など)が必要となります。
下記のような対策により、イソトレチノインの効果を最大限に高めましょう。
青壮年男性の鼻下やあごの濃いひげの部分に一致してにきびのような膿んだブツブツやかさぶたができやすくなり、髭剃りで繰り返します。
ブドウ球菌など細菌性のものを尋常性毛瘡、カビ(白癬菌やカンジダ)が原因のものを白癬性・カンジダ性毛瘡といいます。
髭剃りの度に悪化しますので永久脱毛をおすすめします。
以下の方は「イソトレチノイン内服によるニキビ治療」を受けることができません。
イソトレチノインは、重度のニキビ、さらには脂漏性皮膚炎、鼻しゅさ(鼻瘤)に有効なビタミンA誘導体です。
イソトレチノインを服用すると、①皮脂の分泌を抑える効果、②皮脂腺自体を縮小させる効果、③皮膚の角化を抑制し、毛穴が詰まりにくくなる効果を発揮します。
ニキビの原因は皮脂が毛穴に詰まることなので、上記3つの効果により、重症のニキビの進行の抑制・改善効果が期待できます。
イソトレチノインの副作用として、胎児に対する重篤な影響があります。
酒さには様々な症状がありますが、顔面の赤み、ほてりは最もよくある重要な初期の特徴です。特に1型や2型において診断に重要な特徴です。