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時差のある地域にジェット機で短時間に移動すると、到着後に睡眠・覚醒障害、頭痛、消化器の不調、めまいなど心身の不調が出現する。これが時差ぼけあるいは時差症候型と呼ばれる状態である。原因として、かつては機内の閉鎖的環境による心理的影響や、空気の乾燥、長時間の座位、不規則な居眠りなどの影響が重視された。しかし、時差のない南北飛行ではこうした症状が起こらず、東向きと西向きでは症状の起こり方が異なることなどから、出発地の時刻に合っていた生物時計と到着地における睡眠・覚醒スケジュールがずれることにより起こることがわかってきた。
実際にジェット機で時差帯域を飛行し現地に到着すると、われわれは到着地の時刻に合わせて生活しようとする。しかし、生物時計が作り出す概日リズムは、容易には変化しないため、しばらくは飛行前の日本のリズムを刻み続ける。このため、到着地の夜には、概日リズムの機能によりまだ身体が活動に適した状態にあり、睡眠をとろうと試みてもぐっすり眠れない。一方、到着地の昼は、日本から持ち越した概日リズムにより、身体が休息状態にあるため、活動中に眠気や疲労感が生じやすい。たとえば、ニューヨークと日本のように地球の表裏の位置関係にある地域への移動である場合、到着地の生活リズムに適応するのに10日~2週間はかかると言われている。
交代勤務に関連した睡眠障害も同様の機序で生じると考えられている。
今回は睡眠リズムと関係の深いメラトニンという物質についてのお話がありました。
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NAT活性は外界の光の影響も受けます。光が瞳孔を通って網膜にあるメラノプシン発現網膜神経節細胞(intrinsically photosensitive RGC:ipRGC)を刺激すると、そのシグナルが網膜視床下部路を経て視交叉上核に到達して体内時計を活性化し、上述の経路を通じてNAT活性を抑制します。日中は照度が数万〜十数万ルクスもある太陽光のような強い光によってメラトニン分泌量は著しく低下しますが、夜間であっても明るい人工照明が目に入ることによってメラトニン分泌量は低下します。例えば家庭照明の数百〜千ルクス程度の照度の光でもメラトニン分泌が抑制されることがあります(個人差あり)。ipRGCは青色光(ブルーライト)に反応しやすく、白色LEDには青色光成分が多く含まれているため、睡眠や体内時計を乱すのではないかと指摘され、「ブルーライト問題」として有名になりました。このように、メラトニン分泌は体内時計と環境光の両方から調節を受けています。
睡眠薬をその作用メカニズムの違いから2つに分けることができます。
現在も中心となって使われている睡眠薬で、睡眠導入剤というとこのタイプになるかと思います。
多くの生物でメラトニンは生体リズム調節に重要な役割を果たしています。鳥類での渡りのタイミングや季節性繁殖(メラトニンには性腺萎縮作用があります)などの季節のリズム、睡眠・覚醒リズムやホルモン分泌リズムなどの概日リズム(サーカディアンリズム)の調整作用があります。
服用後4~5時間は車の運転や機械の操作などはしないでください。
メラトニン(Melatonin, N-acetyl-5-methoxytryptamine)はその大部分が脳内の松果体で産生されるホルモンです。メラトニンは必須アミノ酸のトリプトファンを原料(基質)として合成されます(図)。その過程で、セロトニンをN-アセチルセロトニンに変換するN-アセチルトランスフェラーゼ(NAT)の活性が体内時計と外界の光の両者の調節を受けます。具体的には、体内時計(視床下部の視交叉上核:しこうさじょうかく)が発振する概日リズムのシグナルは室傍核(しつぼうかく)、上頸神経節を経て松果体に伝達されてNAT活性を「抑制」します。体内時計の活動は昼高夜低であるため、結果的に松果体でのメラトニンの産生量、すなわち血中メラトニン濃度は逆に昼間に低く夜間に高値を示す顕著な日内変動を示します。
(CNN)これまでにもコーヒーを飲むことは、心疾患や早死にのリスクの低減につながるとされてきた。しかし、コーヒー摂取のメリットはいつ飲むかによって異なる可能性があることが新たな研究でわかった。
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睡眠には浅い眠りのレム睡眠と、深い睡眠のノンレム睡眠がありますが、ノンレム睡眠のうち、最も深いレベルの睡眠のときに、下垂体前葉から成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンは、日中に消耗したり傷ついた身体を修復したり、子どもであれば成長を促したりします。
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著者いわく、集中力を高めるための睡眠のポイントは6つあるそうです。
集中力は、気合や根性といった「気持ちの持ちよう」次第でどうにかなるものではなく、ましてや生まれつきの才能に関係しているものでもなく、私たちの脳で生み出されているというのです。
これらの睡眠に対する不眠を改善するお薬の影響をみてみましょう。
ですが、2015年に行われたNHKの調査によると、国民全体の1日の睡眠時間の平均は、平日が7時間15分、土曜が7時間42分、日曜が8時間3分となっており、中でも20~50代の働き世代のという結果もでています。
最もよくつかわれるなります。全体として睡眠の質が低下してしまいます。
この3つのタイプがありますが、いずれもGABAの働きを強めることで催眠作用がもたらされます。
このため、お薬の作用時間の観点では以下のように使い分けられます。
前者の睡眠薬の効き方は、「疲れきって寝てしまった」時のような形です。脳の機能を低下させるので、をします。それに対して後者は、になります。ですから、効果が人によっても異なります。
またと考えられていますが、体が動かないのに覚醒している状態です。
睡眠は、体だけでなく大脳を休ませるためにも必要で、寝不足になると脳の海馬(情報を一つにまとめる部分)の記憶が低下してしまいます。また、寝不足状態が続いて体内時計が乱れるとさまざまな健康トラブルを引き起こす恐れがあり、決して軽視することはできません。
これは眠気やふらつきなどの副作用が生じる可能性があるためです。
先述した時差型の治療としては、高照度光を利用し、概日リズムが到着地の時刻に同調するのを促進させる方法がある。ヨーロッパへの西向き飛行後に速やかに生物時計を到着地時刻に合わせるには、到着地時刻での7時から15時の間(日本時刻の15時から23時)は、できるかぎり太陽光にあたるよう心がけて生物時計を遅らせるようにし、18時(日本時刻の2時)以降は、太陽光を避けることで概日リズムが早まるのを防ぐ。こうして概日リズムを遅らせるようにし、生物時計が持ち越している出発地時刻を速やかに到着地時刻に同調させる。アメリカへの東向き飛行後には、到着地時刻の7時から13時(日本時刻の24時から6時)までは、サングラスなどで太陽光を避け概日リズムが遅れるのを防ぎ、到着地の13時(日本時刻の早朝)以降はできるかぎり太陽光にあたり、概日リズムを早めるようにする。スポーツ選手が最高のコンディションで海外の大会に臨めるよう、スポーツ医学でもこれらのノウハウが取り入れられてきている。
睡眠相後退型の治療法としても、光療法が有効である。
メラトニン | 看護師の用語辞典 | 看護roo![カンゴルー]
松果体(しょうかたい)から分泌されるホルモン。魚類や両生類に始まり、鳥類、齧歯(げっし)類、ヒトを含めた霊長類に至るまで多くの動物で産生され、繁殖や渡り鳥の飛来などの季節性リズムや、日々の睡眠や体温、ホルモン分泌などの概日リズム(サーカディアンリズム)の調節に関わっている。
サーカディアンリズム(概日リズム)って何? | 看護roo![カンゴルー]
ぐっすり眠れないということは辛いですよね。不眠が続くと集中力が低下し、作業能力が落ちます。イライラもひどくなり、しなくてもいいケンカをしてしまうことだってあるでしょう。ほとんど眠れない日が4~5日以上続くと、幻覚や妄想が現れることも多くなります。この時の状態だけを見て、“統合失調症(分裂病)”と誤解されてしまう人だっているでしょう。睡眠は気持ちを安定させるために重要です。
尿中メラトニン代謝産物を指標とした乳児の夜泣きへの看護介入方法
睡眠の大切さは他にもあります。寝ている間に、体の修理と記憶の整理をすることです。
使用では,メラトニン分泌のcircadian rhythmは保た
一般的に、理想の睡眠時間はだと言われています。ただし、必要な睡眠時間というのは年齢によって異なります。生後3か月までの新生児では1日に14~17時間の睡眠を必要とするのに対し、65歳以上になると5時間程度の睡眠でも問題なく日常生活を送れる方ももいます。
【不眠症 治療】松果体MRI メラトニン/夜勤/看護師/睡眠リズム
参加者の長期にわたるコーヒー摂取量を調査した過去の大半の研究で、適度な量のコーヒー摂取は2型糖尿病、心血管疾患、早死にのリスクの低下と関連している可能性があることが判明している。一方で、遺伝や摂取量、添加甘味料などの要因がこの関係に影響を与えるかどうかについての科学的証拠は一貫性がない。
日本看護協会機関誌「看護」, 保健師ジャーナル, 保健婦雑誌, 訪問看護と ..
主に睡眠薬として使われているお薬は、脳の機能を低下させるメカニズムになります。
メラトニンはメラトニン受容体(MT1受容体やMT2受容体)に作用することでその働き ..
研究著者らは、1999年から2018年にかけて実施された全国調査の対象者である成人(18歳以上)4万725人の食事と健康に関するデータを調査した。
Kagoshima Medical Association Hospital 担当:認知症看護認定看護師:竹迫香奈 ..
1987年秋田大学医学部医学科卒業。医師、博士(医学)。精神保健指定医、日本精神神経学会専門医・指導医、日本睡眠学会専門医。日本睡眠学会、日本生物学的精神医学会、日本時間生物学会の理事、日本学術会議連携会員などを務める。秋田大学医学部精神科学講座准教授、バージニア大学時間生物学研究センター研究員、スタンフォード大学睡眠研究センター客員准教授、2006年より国立精神・神経医療研究センター睡眠・覚醒障害研究部部長を経て、2018年より現職。これまでに睡眠薬の臨床試験ガイドライン、同適正使用と休薬ガイドライン、睡眠障害の病態研究などに関する厚生労働省研究班の主任研究者も歴任。
このリズムは、お母さんから胎盤を経由して伝えられるホルモン(メラトニン)や栄養のサーカディアン信号によって調節されています。
現在の状況での外出はなかなか難しいですが、日中はお部屋のカーテンを開けてたくさん日の光を浴びて、夜間は照明や室温など眠る環境をしっかりと整えてメラトニンの分泌を促し睡眠の質を高めてくださいね。