咳(せき)は新型コロナウイルス感染症で多くみられる症状のひとつです。


第1選択薬は、ニルマトレルビル/リトナビルである(推奨度:AIIa)。ただし、発症5日以内に投与開始する必要がある。成人、または、12歳以上かつ40kg以上、のCOVID-19患者が対象となる。第2選択薬は、レムデシビル(推奨度:BIIa)で、発症7日以内に開始する必要があり、成人、または、12歳以上かつ40kg以上、のCOVID-19患者が対象となる。これら2剤が、なんらかの理由で使用できない場合(服用中の薬剤との薬物相互作用でニルマトレルビル/リトナビルが使用不可、かつ、レムデシビルを点滴静注できる医療環境がない、など)は、これらの薬剤よりも臨床試験で入院予防効果が低かったモルヌピラビル(推奨度:CIIa)の使用が検討される。18歳以上のCOVID-19患者を対象として、発症5日以内に開始する必要があり、妊婦には禁忌である。2022年4月時点で米国ではオミクロン(BA.2)が主要な流行株となっているため、イムデビマブ/カシリビマブとソトロビマブは使用しないことが推奨されている。


[PDF] 良好な経過を得た新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)肺炎

Mycoplasma amphoriformeは1999年にWebsterらによって慢性気管支炎を罹患している免疫不全患者から検出され, その存在が確認された1)。その後の調査では免疫能の正常な患者からの報告もあり2,3), 現在では気道感染症原因菌として認知されている。しかし本菌は栄養要求が厳しく, またその性状がMycoplasma pneumoniaeと同様のブドウ糖分解, アルギニン非代謝性であることから, 感染していても検出できていない, または見逃されている可能性も高く, わが国ではこれまで検出の報告はなかった。今回我々は肺炎マイコプラズマ感染疑い患者の調査中にM. amphoriformeを分離同定したので報告する。

診断には特異的IgM抗体迅速検出キットが開発され、臨床現場において活用されてきているが、幼児、学童の初回感染例では発病1週間以内では陰性を示すことが多く、また単一血清で高い抗体価であっても感染の既往を示している可能性を否定できない。最近は、PCR法やLAMP法による遺伝子検出が次第に多くの検査機関で実施されてきており、また平成23年10月からは医療保険の適応となった(厚生労働省ホームページ 参照)ことから、これらの検査によってより正確な診断が今後さらに普及することが期待される。マイコプラズマ肺炎は、かつては、他の病原体によるものも含まれる「異型肺炎」として発生動向調査が実施されていたが、1999年4月の感染症法施行により、現在の病原体診断に基づく調査となった。現在、マイコプラズマ肺炎のサーベイランスは全国約500カ所の基幹定点医療機関(2次医療圏域毎に1カ所以上設定された、300人以上収容する施設を有する病院)からの報告に基づいている。

酸素投与なしのCOVID-19肺炎に対するクラリスロマイシンの有効性

コロナワクチンは、新型コロナウイルス感染症の発症を予防する高い効果と、重症化を予防する効果が期待されています。

肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)は小児から高齢者に至るまで幅広い年齢層で感染を引き起こし, 気管支炎や肺炎の原因となる。近年, 本菌による感染症の臨床上の問題として, 従来のような治療効果が認められず, 発熱などの症状が遷延し, 肺炎に至る症例が増加してきた。その原因として本菌のマクロライド系抗菌薬(MLs)に対する耐性化が指摘されている。MLs耐性の肺炎マイコプラズマは臨床からの分離が2000年以降に増加し, 2011~2012年のマイコプラズマ肺炎流行時には分離菌の80%以上がMLs耐性菌だったとの報告もあった1)。われわれは2013年10月~2015年12月まで大阪府内で肺炎マイコプラズマ感染の実態を調査し, 分離菌の解析を行ったところ, 2015年にはMLs耐性菌の検出率が低下傾向にあることが判明したのでその概要を報告する。

[PDF] 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬 ..

アメリカ疾病対策センターの報告では、新型コロナウイルスのワクチンを接種していない患者さんは接種完了者よりも6倍感染しやすく、感染すると死亡リスクが11倍高くなるとのデータを公表しています。

ここでは新型コロナウイルスに関連した研究報告や、厚生労働省の指針をもとに新型コロナウイルスが自然治癒しにくい人・重症化しやすい人について解説していきます。

[PDF] 新型コロナウイルス感染症における経口抗ウイルス薬 ..

気管支拡張症は、主に肺結核、気管支炎や肺炎後に、気管支が持続する炎症のために拡張する疾患です。拡張した気管支には痰が貯留し、痰には細菌がつきやすく、黄色など色のついた痰となって、気管支炎や肺炎を発症します。また肺炎は黄色や汚い痰、時にひどくなると下記のように肺に膿が溜まり、炎症で肺の一部を破壊する肺化膿症を併発します(下記症例)。
また気管支炎を繰り返すと、血痰を生じることもあります。気管支拡張症にはエリスロマイシンやクラリスロマイシンという抗生物質を少量でも長期間内服することで、感染のコントロールができることがわかっています。

現在、感染症を予防する上で「」の重要さを否定する者は皆無である。
19世紀初頭では出産に際して産褥熱による産婦の死亡率が極めて高率であった。
1847年、Semmelweis Ignác Fülöpは、産科医が「」をすることによって産褥熱による死亡率を激減させると主張した (Die Aetiologie, der Beriff und die Prophylaxis des Kindbettfiebers) 。当時の顕微鏡の精度では微生物を観察できないこともあって、彼の説は直ちに受け入れられず、不幸な生涯を閉じた。
その後、1800年台後半に至ってLouis Pasteurが細菌論を唱え、Heinrich Hermann Robert Kochが炭疽菌、結核菌、コレラ菌を発見し、Joseph Lister, 1st Baron Listerの消毒法開発と相まって、現在まで「」は感染症予防の基本となっている。


抗菌薬の使用は新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)を含むウイルスに対し、効果のない治療法であることは自明である。

新型コロナウイルス感染症と診断された人の中で、自然治癒しにくい人・重症化しやすい人がいることが明らかになってきました。

2024年度の新型コロナワクチン定期接種に関する見解(予防接種推進専門協議 ..

(8) 予防と消毒: マイコプラズマ肺炎はに分類されている。
感染様式はとであるため、最も重要なことはやうがいの励行、マスクの着用、換気の悪い場に長時間留まらない、出来る限り多数の人々の集まりを避ける、家庭内で発熱や咳嗽をしているヒトは外出を控え、なるべく隔離する。発熱や咳嗽を認める場合は速やかに医療機関を受診する。
Mycoplasma pueumoniaeの消毒はが有効で、手指消毒や汚染された物品などの清拭に用いることができる。しかし、病原微生物によってはアルコール消毒に抵抗性を示す 。

(エ)新型コロナ患者への対応のため、経口薬「ラゲブリオ」を調剤した実績が ..

ビグアナイド系の薬は、肝臓が過剰にブドウ糖を作り出すのを抑え、筋肉や脂肪組織がインスリンに対する感受性を高めます。これにより、血糖値が効果的に下がります。

ついに私も新型コロナウイルスに感染したので、そのことについて述べたい。 ..

治療は抗菌薬投与による原因療法が基本であるが、Mycoplasma pneumoniaeは細胞壁を持たないために、β-ラクタム系抗菌薬には感受性はない。これまでは蛋白合成阻害薬であるマクロライド系(エリスロマイシン、クラリスロマイシン等)が第1選択薬とされてきたが、以前よりマクロライド系抗菌薬に耐性を有する耐性株が存在することが明らかとなっており(IASR速報:、IASR特集:マイコプラズマ肺炎)、近年その耐性株の割合が増加しつつあるとの指摘もあり、特に小児科の臨床現場に対する影響が懸念される。

インフルエンザや新型コロナの抗原検査はそれなりに高い感度が報告され ..

薬剤師必読の注目記事をピックアップしました!ここでは、薬剤師コラムのなかから、薬剤師なら知っておきたい「新型コロナ」に関する記事をご紹介します。

新型コロナは減っています。当院でも新型コロナウイルスの鼻腔抗原検査を ..

カナダのグループの研究では、従来の新型コロナウイルスとデルタ株のリスクを比較しています。
・入院リスク 2.2倍
・ICU入室リスク 3.87倍
・死亡リスク 2.37倍

この結果からもわかるように、デルタ株は入院や死亡リスクが高く、自然治癒しにくいと考えられているのです。

新型コロナウイルス感染症COVID-19診療の手引き 第7.0版

メトホルミンを服用中に大量のアルコールを摂取すると、低血糖や乳酸アシドーシスという重篤な副作用が起こる可能性が高まります。少量のアルコールなら問題は少ないですが、過度な飲酒は避けるべきです。

(エ)新型コロナ患者への対応のため、経口薬「ラゲブリオ」を ..

デルタ株は従来株よりも、自然治癒しにくいタイプの新型コロナウイルスです。
2021年夏に世界中で流行したデルタ株。わずか数か月で世界中に広がり、WHOも注意すべき変異株として警鐘を鳴らしています。

新型コロナワクチン接種者が減っていることや新型の変異株XECの検出 ..

このように、ワクチン接種が完了していない患者さんは、重症化する割合が高くなっています。ワクチン未接種は重症化しやすい人の割合が高いため、新型コロナウイルスを発症すると自然治癒しにくいのです。

SARSコロナウイルス2(新型コロナウイルス)感染症の一部 ..

新型コロナウイルスとインフルエンザを急性期の症状から判別することは難しいです。
それぞれのウイルス検査が必要です。

2024年の菊地医院での新型コロナウイルス感染症の 検査数・陽性率

一般的な感染症であれば、服用開始から2~5日程度で症状が改善してきます。
ただし、症状が良くなったからといってすぐに服用を中止してはいけません。症状をしっかり改善し、かつ耐性菌の発現を防ぐためには一定期間服用を続けなければいけません。
したがって、重篤な副作用などがない限り、処方されたクラリスロマイシンは飲み切るようにしてください。

新型コロナに感染した人のうちほとんどの人は回復後、通常の健康状態に戻る ..

軽症・中等症COVID-19に対する重症化予防効果(入院予防効果)が示された薬剤は5剤ある(表2)。ただし、これらの薬剤の効果を示した臨床試験は、「重症化リスクのある」COVID-19ワクチン「未」接種患者のみを対象としている。また、2022年4月17日までに文献化された臨床試験は、すべてオミクロン流行「前」のものである。そのため、「オミクロン流行期のCOVID-19ワクチン接種済みCOVID-19患者」に対する真の効果はわからない。そのことを念頭に、各患者の重症化リスクなどを検討したうえで、薬剤治療の適応を考え、さらに、5つの治療薬の中から1つを選択する。その際、以下の9点を検討するとよい:(1)年齢、(2)重症化リスク因子の数、(3)免疫不全の有無、(4)臨床試験で示された治療効果、(5)発症からの日数、(6)静脈注射が可能な医療環境かどうか(COVID-19患者の点滴を行う外来スペースがある、または、入院ベッドが空いている)、(7)服用中の薬剤との薬物相互作用、(8)流行している変異体(variant)、(9)薬剤の需要と供給のバランス(流通制限の有無)。

】新型コロナ9月上旬まで要警戒 マイコプラズマ肺炎・溶連菌感染症は学校再開 ..

肺炎は、原因となる病原体によって大きく4種類に分けられます。肺炎球菌など細菌と呼ばれる病原菌によるものは細菌性肺炎、インフルエンザウイルスや新型コロナウイルなどのウイルス性肺炎、マイコプラズマやクラミジアなどによる異型肺炎、アスペルギルスやクリプトコッカスなどによる真菌性肺炎です。
迅速診断キットで診断いたします。また脳梗塞後や高齢化による飲み込みが悪く(嚥下機能低下)、食べ物や飲み物が肺の方に垂れ込み誤嚥性肺炎を起こすことがあります。生命にかかわりますので、当院では、喉頭鏡での声帯の動きの確認致します。嚥下機能を評価し、嚥下リハビリその予防も必要です。

[PDF] 特集1 結核予防週間レポート 特集2 健診と新型コロナウイルス感染症

考 察
本症例は、術後採取された膣分泌物からも同様の菌が分離されたため、上行感染を契機として形成された骨盤内膿瘍と考えられた。 M. hominis は、泌尿生殖器の常在菌として分離されるが、骨盤内炎症症候群や婦人科領域の手術と関連した術後感染症など、生殖器関連の感染症だけでなく、脳膿瘍や開胸手術後の創部感染などの生殖器外の感染症の原因微生物としても報告されている1,2)。本菌は、細胞壁を持たないためグラム染色には不染性であるが、ヒツジ血液寒天培地やチョコレート培地などで発育が可能で、微小なコロニーを形成する3)。しかしながら、一般的な医療機関に設置されている自動細菌同定検査装置では菌種同定困難であり、PCRなどの遺伝子学的検査が必要となる。そのため患者背景や細菌学的特徴から、臨床医や検査技師がその存在を疑うことが重要である。

2箇所以上の胃生検組織からピロリ菌を同定し、アモキシシリン・クラリスロマイシンの薬剤感受性試験を施行。 ..

製薬世界大手スイスのノバルティスは7月16日、同社ジェネリック医薬品子会社サンドを通じ、低・中所得国を対象に、新型コロナウイルス感染症の症状に対処する治療薬15種の非営利提供を行うと発表した。基礎的治療薬の非営利・安価販売は今回が世界初。ノバルティスは、「医薬品アクセス(ATM)のため」と説明した。