ここでは、それぞれの薬剤の特徴と副作用や注意点について解説します。
デュタステリドは誰でも服用できるわけではなく、女性の方や未成年の方など一部の方は服用ができない治療薬です。以下で服用できない方について詳しく解説します。
男性ホルモンの作用を抑えて、肥大した前立腺を小さくするお薬です。
治療経過が順調であり、副作用も気にならなければ長く服用することが可能です。
AGA治療目的の場合は、個人輸入という形で通販で購入することも可能ですが、このような方法で買ったお薬の中には、全く違う成分の入った粗悪品や、日本人の体には合わない成分が配合されているものも存在します。また、日本で普通に流通しているお薬とは異なるため、副作用が出た時などにも、医療機関での対応が難しいことが一般的です。
デュタステリドの重大な副作用には、以下のような症状が見られます。
AGAを発症している方がザガーロを服用した場合、「脱毛部位に太く長い毛の本数が増える」という効果があると、国内外の臨床試験によってポジティブな結果が報告されています。20~50歳のAGA患者を対象とした試験では、頭頂部(直径2.54円内)の24週時における非軟毛の毛髪数の増加が以下の通り、認められています。
・ザガーロカプセル0.1mg:63.0本の増加
・ザガーロカプセル0.5mg:89.6本の増加
膀胱の筋肉(膀胱平滑筋)における交感神経のβ3受容体が刺激を受け、膀胱が広がることで尿をより蓄えることができます。β3作動薬は、抗コリン薬で問題となる口内乾燥や便秘の副作用が少ないとされている薬剤です。
25.1. 本製剤の効能又は効果は、「前立腺肥大症」であること。
先発品の「ザガーロ」の剤型はソフトカプセルですが、デュタステリドのジェネリック薬品の中には剤型が異なり錠剤の物も販売されています。
同じ有効成分「デュタステリド」を含有するアボルブとザガーロ。AGA治療薬の代用として前立腺肥大症の改善に適応がある「アボルブ」の服用を検討する方もいますが、適応症が異なる薬の服用は非常に危険。万一、副作用があらわれた際に救済制度を受けることができません。
デュタステリド(ザガーロ)は、AGAで薄くなった髪の毛の本数を増やします。
本来は前立腺肥大症の治療薬「アボルブ」の有効成分として開発された薬でしたが、AGAの改善効果が見込まれたことから、AGA治療薬として「ザガーロ」の名称で処方されるようになりました。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
デュタステリド(ザガーロ)を服用すると、生え際から頭頂部にかけて発毛できます。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
デュタステリドは副作用が少なく、AGAの改善に効果のある治療薬です。
デュタステリド(ザガーロ)は男性のAGA治療薬として開発されたもので、女性の薄毛に対しては治療効果を期待できません。
これはフィナステリドの副作用としては有名でよく話題になりました。
男性の薄毛の中でも特に多いのが生え際の後退です。特にM字型と呼ばれる薄毛が成人男性に多く見られます。薄毛になるのは40代以上の男性というイメージが持たれがちですが、M字の薄毛は20代でも発症し、進行していくケースも少なくありません。
生え際からM字型に進行していく薄毛症状はAGAが原因である可能性が高いことがわかっています。AGAにはこの他にも頭頂部から薄毛が進行するO字型、そして生え際と頭頂部の両方が同時に進行するU字型というパターンがありますが、これはAGAの原因物質であるDHTを生成する5αリダクターゼが前頭部と頭頂部に多く存在するからとわれています。
AGAが原因で起きるM字の症状であれば、先ほどもご紹介しました通りザガーロの使用が有効です。自己判断をせず、早めに専門の医師に診てもらい、適切な治療を行いましょう。
25.1. 本製剤の効能又は効果は、「前立腺肥大症」であること。
また、小児に対する安全性が確立されておらず、男性ホルモンへ作用することから、成長途中の未成年が服用することも禁止されています。
フィナステリドの副作用というより純粋にEDを発症しただけなのかもしれません。
デュタステリドはあくまでAGA治療薬であり、円形脱毛症など他の脱毛症には効果がありません。もしAGA以外の脱毛症である場合はきちんと医師に相談し、正しい治療法を行うようにしてください。
AGA治療薬のフィナステリドに発がん性はなく安全と考えられています。
デュタステリド(ザガーロ)は、5αリダクターゼの作用を妨害し、ジヒドロテストステロン(DHT)の濃度を大きく下げることで髪の毛の本数を増やします。そのため、薄毛の予防と発毛が同時にできるのです。
この使い方では発がん性はないと考えられているので安心して大丈夫です。
前立腺が肥大していない患者における有効性及び安全性は確認されていない。国内臨床試験では前立腺体積30mL以上の患者を対象とした〔17.1.1、17.1.2参照〕。
注意点は前立腺がんの腫瘍マーカーのPSAの値が半分程度になることです。
本数だけでなく、「毛髪の太さ」にも変化が報告されています。頭頂部と前頭部のいずれの箇所においても効果が認められていますが、特に頭頂部への効果が高いとされています。この結果から考えると、AGAを発症している方の場合、ザガーロを使用することによって育毛・発毛効果を期待できると言えるでしょう。
ただし、ザガーロのメカニズムを考えるとAGAの原因物質に作用し、進行を食い止めるということが主な役割です。AGAの進行がストップすることで、ヘアサイクルが改善され、結果として薄毛の進行が抑制されます。より高い育毛・発毛効果を期待するのであれば、毛根に直接働きかけて細胞分裂を活発化することによって発毛・育毛を促進する効果が認められているミノキシジルとの併用が有効です。基本的にザガーロとミノキシジルは問題なく併用することができますが、より安全に、そして高い効果を期待するのであれば、専門の医師の指導に従って使用するようにしましょう。(参照※3)
フィナステリドとデュタステリドは生殖器系の副作用に違いがあります。
前立腺が肥大していない患者における有効性及び安全性は確認されていない。国内臨床試験では前立腺体積30mL以上の患者を対象とした〔17.1.1、17.1.2参照〕。
デュタステリドはフィナステリドより生殖器系の副作用が多くなります。
前立腺が肥大していない患者における有効性及び安全性は確認されていない。国内臨床試験では前立腺体積30mL以上の患者を対象とした〔17.1.1、17.1.2参照〕。
あくまで副作用なので全ての人に副作用が表れるわけではありません。
注意点でご紹介したようにデュタステリドは女性、特に妊婦・授乳婦の方は服用できません。妊娠中の女性がデュタステリドを服用すると胎児の生殖器形成に影響を及ぼす恐れがあるとされています。またデュタステリドは経皮吸収されてしまうため、妊娠中の方などは触れることのないよう十分注意してください。そのほか、小児に対する安全性および有効性は確立されておらず、小児への投与は認められていません。
確かに薬剤を使用するため、使い方を間違えば副作用が出てしまいます。
以下にあてはまる方は、デュタステリド(ザガーロ)を服用できません。身体の機能に問題が生じたり、副作用が強く出たりするので注意しましょう。
[PDF] 5α還元酵素阻害薬 前立腺肥大症治療薬 デュタステリド錠
15.2.2. ラットのがん原性試験において、高用量(臨床用量における曝露量の約141倍)投与時に精巣間細胞腫増加がみられた。しかしながら、精巣間細胞腫及び過形成の発現に起因するラットの内分泌機構のヒトへの外挿性が低いことから、ヒトに精巣間細胞腫を発現させる危険性は低いと考えられている。なお、マウスのがん原性試験においては、デュタステリドに関連すると考えられる腫瘍の発生は認められなかった。
[PDF] 5α還元酵素阻害薬 前立腺肥大症治療薬 デュタステリド錠
同じAGA治療薬に含まれる成分として、フィナステリドも知られています。デュタステリドもフィナステリドも、AGA発症の原因である「5αリダクターゼ」を阻害する作用という点で同じです。
主な副作用として、リビドー(性欲)減退、勃起不全、乳房障害(女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感)などが報告されています。
15.2.2. ラットのがん原性試験において、高用量(臨床用量における曝露量の約141倍)投与時に精巣間細胞腫増加がみられた。しかしながら、精巣間細胞腫及び過形成の発現に起因するラットの内分泌機構のヒトへの外挿性が低いことから、ヒトに精巣間細胞腫を発現させる危険性は低いと考えられている。なお、マウスのがん原性試験においては、デュタステリドに関連すると考えられる腫瘍の発生は認められなかった。