後期型マスタングに追加されたハイパフォーマンスモデルのBOSS302


412馬力のパワー、390lb-ft(約529Nm)のトルクを備え、性能は4250rpmでピークに達します。0-100km/h加速は4.6秒、ゼロヨンを13.2秒で駆け抜けますが、その際の到達スピードは時速175キロに。いずれもシボレー「カマロSS」と同等の数字を実現したということ。微妙な路面の汚れに影響されない「マスタング」エンジンが誕生したと言えるでしょう。


フォード マスタング gt500の中古車一覧(1~10件)【グーネット】

この2013年式の「マスタング・ボス302ラグナセカ」のあまりの走りの良さに、「クルマの車両底部に潜りこみ、誰かが純正アクスルを派手な独立式リアサスペンション用セットアップに変更していないか?」と、確認しようかと思ったほどでした(もちろん、不正などはありませんでしたが…)。フォードはドライバーから楽しい時間を無駄に奪うことのないよう、スティックアクスルの微調整などを行ない、細かな改良を重ねていたのです。


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「フォード マスタング シェルビー GT500 価格」の中古車

新型「マスタング・シェルビー」が速くないと言うつもりは毛頭ありません。ですが、クオーターマイル(ゼロヨン)に特化しているとも言えません。ベースモデルとなった「マスタング・シェルビーGT350」については、発進にやや難ありと言うところですが、0-100km/h加速を4.3秒、クオーターマイル到達時の時速は188.3キロで12.5秒という性能です。今となっては驚くような数字とは言えませんが、テストカーの重量が1722kgであったことを考慮に入れておきたいところです。

ご存知かもしれませんが、ポルシェ「911 GT3」のドライバーがドラッグレースのタイムを気にすることなどありません。彼らがより重視するのは、スキッドパッドにおけるグリップ性能、そして制動距離です。「マスタング・シェルビーGT350」は0.98g、「マスタング・シェルビーGT350R」は1.10gという驚異的な数値を叩き出し、時速113キロからの停止時間についてはそれぞれ46.3m、44.5mという性能です。フォードが開発する際なにを重点に置いているのかは、トラックシートのデータを見れば明らかです。

ドイツレベル(Revell) 1/25 70 シェルビーマスタング GT500 プラモデル 組立キット 07729 (自動車)

パンチの効いたターボチャージャー仕様の2.3リッター直列4気筒エンジン「エコブースト」には、2018年式「マスタング」のために独自のパフォーマンスパックが用意され、そこには現行モデルと同様の10速オートマチックが搭載されています。0-100km/h加速は5.0秒。これは2015年モデルより、0.2秒の向上です。

1968年公開の映画『ブリット』の中で、「ブリット」を駆るスティーヴ・マックイーンの雄姿を映画館で目にしたあの日以来、私たちにとってフォード「マスタング・ブリット」はずっと特別な存在です。そんな私たちのもとに、4万マイル(約6万4274km)の長距離テスト用の1台がフォードから提供されました。480馬力のパワーを駆使すれば、0-100km/h加速は4.4秒。パワーの劣る「GT」よりも若干低い数字ですが、これは「ブリット」に搭載されているキューボール型シフトレバーのトランスミッションの操作が若干甘めであるためです。わずか0.5秒のロスに過ぎないということであれば、納得のいく数字です。

フォード マスタングにコブ… FORD MUSTANG SHELBY GT500 RACING STRIPES DUAL1

マッスルカーにも繊維質が求められる、そんな時代になりました。つまり、カーボンファイバーのことです。歴代最速を誇る新型「マスタングGT500」は、馬力の面ではシボレー「カマロZL1」を凌駕しつつも、0-100km/h加速は3.4秒とやや後塵を拝しています。しかし、クオーターマイル(ゼロヨン)のタイムを比べてみれば、このモデルの叩き出すタイムは「ZL1」やダッジ「チャレンジャー・ヘルキャット・レッドアイ」より上を行っています。

完全電動のクロスオーバーのモデルに、「マスタング」の名を冠することの是非については、賛否両論、激しい論争が巻き起こったほどです。「CAR AND DRIVER」が試乗テストを行ったデュアルモーターの「マスタング・マッハE」の出力は、346馬力を誇ります。ですが、従来のマスタングと異なるのは、全くの無音であるという点です。


GT500 Cobra フォード マスタング シェルビー コブラ

84年、マスタングのスポーツ路線復活を決定づけるハイパフォーマンスモデルが登場します。
マスタングSVO(スペシャル・ヴィークル・オペレーション)と名付けられたこの車は、SCCAやIMSAなどのレースカーを製作するフォード社のモータースポーツ部門が手掛けたスペシャルモデルで、パワーユニットは175hpを発揮する140cuin(2,294cc)直4SOHCターボを搭載。
組み合わされるギアボックスは5MTが標準装備となり、LSDや4輪ディスクブレーキ(マスタング初の装備)、コニー社製ダンパーが標準装備とされるなど、本格的なスポーツモデルとして開発されました。
また、外装はフロントマスクがグリルレスとなり、大型2灯式ヘッドランプを備えるなど、コブラやGTとは異なるヨーロピアンテイスト溢れるルックスにまとめられています。

シェルビーマスタング『コブラ』にナビゲーションの取り付けです。このクルマの入庫時にはあまりのカッコ良さにワタクシ本当にシビレました。

フォード社は80年代後半にFOXマスタングのフルモデルチェンジを計画します。
モデルチェンジに当たってフォード社は、マツダとの共同開発によりカペラをベースにしたFFクーペを次世代マスタングとしてデビューさせることを企図します。

しかし、「マスタング」という車名に強いこだわりを持つ北米フォードの社員から「日米合作車、それもFF車に偉大なマスタングの名前を与えるわけにはいかない!」との激烈な反対運動が社内で巻き起こったため、フォード社上層部はマスタング後継車としての開発を見合わせ、開発中のモデルは「プローブ」として発売することとしました。

フォード マスタング GT500E エレノア 428コブラ

82年、FOXマスタングはターボエンジンを搭載したコブラを廃止。
コブラに代わるスポーツモデルとして「GT」が新たに登場しました。
GTの心臓は4バレルキャブレター&エグゾーストシステムを搭載したハイ・アウトプット(H.O)仕様で、最高出力は157hpを発揮。
久しぶりの高性能V8を搭載したマスタングということで登場当時は大いに話題を呼びました。

さらに83年には約10年ぶりにコンバーチブルが復活。
オープンカーならではの爽快感は往時を知る中高年だけでなく、若者の支持も集めることに成功します。

2007年型 フォード マスタング シェルビー GT500 #アメ車 #ShelbyGT500 #シェルビーマスタング

搭載されるエンジンは140cuin(2,294cc)直4S(88hp) と170cuin(2,786cc)V6OHV(109hp)、302cuin(4,949cc)V8OHV(140hp)などマスタングIIからキャリーオーバーされたものが中心でしたが、それに加えて140cuin直4SOHCターボエンジン(コブラに設定)も新登場。
このターボエンジンは4気筒ながらV8に匹敵する140hpの最高出力と燃費性能を両立させており、新時代のマスタングに相応しいパワーユニットとして人気を集めました。
80年型では6気筒エンジンがV6から新開発の200cuin(3,277cc)直6エンジンに置き換えられました。

7速DCT+V8スーパーチャージャー=マスタングの最終進化形態|2020年型 フォード マスタング シェルビー GT500 ..

FOXマスタングのスタイリングは、アメ車らしい抑揚のあるマスタングIIのものから一転し、ヨーロピアンルックのエアロダイナミズムを追求したシャープなラインが特徴としており、歴代モデルの中で唯一となるスラントグリルを採用しています。
デビュー当初はマスタング伝統のアイコンがことごとく姿を消したことから、ファンの間で賛否を巻き起こしましたが、結果的には斬新なフォルムが受けて発売初年度だけで37万台を販売するヒット作となりました。

ボディバリエーションは発表当初はハッチバックとノッチバックだけでしたが、ほどなくマスタングIIで話題を呼んだTバールーフも追加されています。

グレード構成はベースグレードの「ハッチバック」と「クーペ」を基本に、上級グレードの「ギア」、スポーツグレードの「コブラ」というラインナップとなります。

マスタング・シェルビーGT500新型 最新画像 写真13枚 フォード

商業的にはけっして成功とは言えなかったマスタングIIの跡を継ぐモデルとして79年に誕生したのが3rdジェネレーション・マスタングです。

オイルショック以降続いていたユーザーの小型化・低燃費指向を受けて、マスタングIIに引き続きコンパクトラグジュアリー・コンパクトとしてまとめられましたが、ボディサイズとホイールベースはわずかに拡大しています。
プラットフォームは同時代のフォード製乗用車に多用され、軽量シンプルに設計されたFOXプラットフォームを使用したことから「FOXマスタング」の愛称で呼ばれています。

Cobra 1/18 フォード マスタング シェルビー コブラ ミニカー.

原点回帰をコンセプトとしたマスタングIIは、デビュー初年こそ38万5,993台を販売しましたが、やはりイメージリーダーとなるハイパフォーマンスモデルの設定がなかったことが販売に響き、2年目となる75年型モデルの生産台数は18万8,575台に半減。
事態を憂慮したフォード経営陣は、カンフル剤としてマスタングのイメージリーダーとするべくスポーツグレードを発表します。
それが75年に追加されたマスタング・コブラIIです。

コブラIIはMach1をベースに、エアロパーツと専用のボディデカールで武装したモデルで、パフォーマンスは302cuin V8OHV搭載車と変わりはありません。
すなわち「カタチだけのコブラ」だったのですが、スポーツモデル冬の時代ということもあり、市場は概ね好意的に受取ったようです。

これに気を良くしたフォード社は、マスタングIIファイナルイヤーとなる78年にキングコブラを発表します。
ボディはより派手さを増したエアロパーツを纏い、カウルフード(ボンネット)に巨大なコブラのイラストが描かれ、専用のメッシュホイールを吐いたキングコブラは一定の人気を得て、マスタングIIの最後を飾りました。

ぜひマスタング・コブラのオーナーになって下さい。 好きな車と、暮らそう。 AUTORIESEN 中島

搭載されるエンジンは排気ガス規制によりV8エンジンの存続が危機的な状況にあったため、デビュー当初は140cuin(2,294cc)直4(85hp) と169cuin(2,769cc)V6OHVを標準とし、Mach1のみ専用の171cuin(2,802cc)V6OHVが用意されました。
しかし、初代モデル後期のハイパワー路線からの大きな方向転換に戸惑うファンも少なくはなく、デビュー直後からV8モデルを求める声が挙がりました。

こうした市場の声に応えるかたちで、75年に302cuin(4,949cc)V8OHVがオプションとして追加されます。
このエンジンは乗用車用のウィンザーブロックを使用しており、排ガス規制に適合するため最高出力は122hpに抑えられていましたが、カムやシリンダーヘッド、キャブなどを交換すれば簡単にパワーアップできました。
そうしたことからコンパクトな車体を活かし、ドラッグレースでは高度にチューニングされたマスタングIIが活躍しました。

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マスタングIIのスタイリングはイタリアのカロッツェリア(デザインスタジオ)のギア社が担当し、ロングノーズ・ショートデッキ、3分割リアコンビネーションランプなどの伝統的なフォルムを残しつつ、当時流行していたコークボトルラインを取り入れています。

ボディバリエーションは、安全規制の強化からコンバーチブルがカタログから落とされ、ノッチバッククーペとクーペのみとなり、グレードはノッチバックがベースグレードの「クーペ」と上級グレードの「ギア」、ハッチバックがベースグレードの「ハッチバック」とスポーツグレード「Mach1」となります。

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そのため陳腐化が進んでいたFOXマスタングの延命策が急遽必要となり、外装を一新するビッグマイナーチェンジを施すこととなりました。

87年に登場したFOXマスタングの後期型では、当時のフォード車に共通するエアロダイナミズムが採り入れられ、SVOに似た2灯式のヘッドランプが与えられています。
さらにはエンジンラインナップも140cuin(2,294cc)直4SOHC(90HP)と302cuin(4,949cc)V8OHV(225HP)の2本に整理。
それに合わせて全車インジェクション化を果たしました。

ハイパワーなV8エンジンを搭載したマスタングの復活に米国のマッスルカーファンは歓喜し、モデル末期でありながらFOXマスタングは売り上げを伸ばすことに成功しました。

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こうしたユーザーの声に応えるように、69年秋から開発がスタートした 2ndジェネレーション・マスタングでは「原点回帰」を合い言葉にボディサイズを大幅にシュリンクすることを検討します。
しかし、当時の米国の自動車産業には「車のサイズは拡大されるべきものであって、絶対に前モデルより小さくしてはならない」との不文律がありました。

しかし、アイアコッカは豪腕により社内に溢れる不満の声を抑え込み、サブコンパクトカーのピントのプラットフォームを流用して開発を断行。
全長は475mm、ホイールベースは320mmも一気に短くしたのです。

車名もあらたに「マスタングII」に改名して74年型として発表しました。

開発を担当したのは初代モデルと同じくハロルド・スパーリック。
アイアコッカと個人的に親しい関係にあったアレッサンドロ・デ・トマソもマスタングIIの開発に際して助言を与えたと言われています。
※アレッサンドロの妻・イザベルはGM創設メンバーの孫娘で、米国の自動車産業と太いパイプを持つ富豪の令嬢でした